最近は有線・無線インターネットの発達により、携帯電話などでリアルタイムにテレビを見ることができるようになった。また、テレビ局の公式サイトでは好きな時間にドラマが再生でき、ダウンロードも可能になった今、2004年の『宮廷女官チャングムの誓い』を最後に視聴率57%をマークするようなドラマは「夢のまた夢」になってしまった。今や視聴率は20%以上なら大ヒットドラマと言えるだろう。
この記事では、今年韓国..
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最近は有線・無線インターネットの発達により、携帯電話などでリアルタイムにテレビを見ることができるようになった。また、テレビ局の公式サイトでは好きな時間にドラマが再生でき、ダウンロードも可能になった今、2004年の『宮廷女官チャングムの誓い』を最後に視聴率57%をマークするようなドラマは「夢のまた夢」になってしまった。今や視聴率は20%以上なら大ヒットドラマと言えるだろう。
この記事では、今年韓国で視聴者に愛されたドラマのうち、視聴率1位から5位までを挙げて振り返ってみる。
■1位『棚ぼたのあなた』最終回視聴率45.3%
『棚ぼたのあなた』は米国に養子に出された外科医パン・グィナム(ユ・ジュンサン)とキャリアウーマンのヒロイン、ホン・ユニ(キム・ナムジュ)が結婚したことから巻き起こる、夫の実家とのドタバタをユーモラスに描いたファミリー・ドラマだ。
ヒロインを演じたキム・ナムジュは『僕の妻はスーパーウーマン』(2009年)、『逆転の女王』(10年)などで韓国の主婦の気持ちを代弁してくれる女優としてすっかり定着。この『棚ぼたのあなた』ではその本領発揮とも言える演技を極めた。
また、夫役のユ・ジュンサンは久しぶりのドラマ出演だったが、世界で一番優しくて妻思いのパン・グィナムになりきり、韓国の女性視聴者にとって理想の夫になった。
■2位『太陽を抱く月』視聴率42.2%
ドラマ『トキメキ☆成均館スキャンダル』の原作『成均館儒生たちの日々』を書いた人気作家チョン・ウングォルの小説のドラマ化。主人公たちの運命的だがつかの間の出会い、一枚の恋文から始まったロマンス、呪術により無念の死を遂げた王位後継者の結婚相手をめぐるミステリー、星宿庁の巫女(みこ)と黒呪術という巫俗信仰(ふぞくしんこう=シャーマニズム)の物語は、これまでの時代劇にはなかった斬新なストーリーとなった。
特に、主人公イ・フォンの少年時代を演じたヨ・ジングは15歳、ヒロイン・ヨヌの少女時代を演じたキム・ユジョンは13歳。中学生2人の演技は子役とは思えないほど優れ、完成されたものだったことから、視聴者の注目と愛を一身に浴びた。
子役たちが成人俳優に勝るとも劣らない完ぺきな演技でストーリーの序盤をしっかりとリードし、キャラクターを完成させていたので、キム・スヒョン、ハン・ガイン、チョン・イルなど成長後を演じる俳優たちもすんなりと自分の役に入り込むことができた。そして、そのおかげで『太陽を抱く月』は国民的ドラマの仲間入りを果たした。
■3位『紳士の品格』視聴率23.5%
人気俳優チャン・ドンゴンが12年ぶりにドラマ出演を果たすということで放送前から話題を呼んだ『紳士の品格』。
消費の中心になっている30-40代が主人公。リアルな中年男4人の物語を織り込み、同世代の視聴者を引きつけた。特に脚本を手がけたキム・ウンスクならではのユーモラスで元気が出るセリフや、チャン・ドンゴンとキム・ハヌルという中年男女の出会いを美しく描いた演出シン・ウチョル・プロデューサーの手腕は見事で、完成度の高いドラマに仕上がった。
■4位『光と影』視聴率19.6%
これは1960年代を舞台に、まだテレビが普及する前、全国を飛び回りリサイタルをしていたショー一座を中心に繰り広げられる人間の愛と野望を描いた作品だ。
主人公カン・ギテを演じたアン・ジェウクをはじめ、イ・ジョンヒェ役のナム・サンミ、チャ・スヒョク役のイ・ピルモら出演者たちの息のあったチームワーク、個性あふれる中堅俳優たちの熱演、中高年層の郷愁を誘うレトロな舞台背景が視聴者を引きつけ、2011年11月28日の放送開始以来、今年7月3日の最終回まで実に7カ月間という長期間にわたり放送され、月火ドラマ視聴率1位と有終の美を飾った。
■5位『カクシタル』視聴率22.5%
『カクシタル』は日本による植民地支配期を背景に、創氏改名・従軍慰安婦問題といった「韓国人の負の歴史」をストーリーに織り込んだことから、キャスティング段階で有名韓流スターたちの出演が水の泡となった。このため、若手俳優チュウォンが起用され、ほかにシン・ヒョンジュン、パク・ギウンらがキャスティングされた。さらに、同時間帯に放送された韓流スター、ソ・ジソブ主演の『ファントム』(原題『幽霊<ユリョン>』)とも視聴率争いを強いられた。
だが、『カクシタル』は放送回数を重ねるごとにメーンキャストによる華麗なるアクション、繊細で安定感のある心理描写が注目を集め、『ファントム』との視聴率争いに見事勝利した。
果たして2013年も視聴率50%をマークする国民的ドラマが登場するのか、楽しみだ。
イ・デドク記者
朝鮮日報日本語版
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