「米国でよく『オースティン・パワーズ(米国のB級コメディー映画の主人公)のようだ』と言われました。歌手なのに笑わせて成功したというのがおかしいですが、本当のところはすべてが笑いから始まったと思っています」
この3週間、各国で大人気を博したダンス曲「江南スタイル」を引っ提げ米国でプロモーション活動を行っていた歌手PSY(サイ)=34=が25日に帰国し、ソウル市江南区のホテルで記者会見に臨んだ。米国..
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歌手PSY(サイ)が25日午後、ソウル市江南区のホテルで記者会見を終え、ヒット曲「江南スタイル」の振り付けを披露している。PSYはこの3週間、米国でテレビ番組やコンサートに出演して同曲のプロモーションを行い、同日午前に帰国した。/写真=蔡承雨(チェ・スンウ)記者
「米国でよく『オースティン・パワーズ(米国のB級コメディー映画の主人公)のようだ』と言われました。歌手なのに笑わせて成功したというのがおかしいですが、本当のところはすべてが笑いから始まったと思っています」
この3週間、各国で大人気を博したダンス曲「江南スタイル」を引っ提げ米国でプロモーション活動を行っていた歌手PSY(サイ)=34=が25日に帰国し、ソウル市江南区のホテルで記者会見に臨んだ。米国やフランス、シンガポールなどの外国人記者を含む300人余りの取材陣を前に、PSYは「見ていてくれる人が多いので歌いたくなる」という言葉で帰国のあいさつを伝えた。「ワールドスターと言われ、本当に気恥ずかしい。もし私の名前の前に修飾語を付けるなら、これからは『国際歌手』としてください。『グローバル』ではなく『国際』という言葉のイメージ、お分かりでしょう?」
PSYは米国で『エレンの部屋』や『ザ・トゥディ・ショー』など大手放送局の人気番組に出演した。「江南スタイル」は現在、米国やオーストラリア、デンマーク、カナダ、オランダなど30カ国余りの楽曲配信サイト「iTunes(アイチューンズ)」でチャート1 位を記録。米ビルボードのシングルチャート「ホット100」では11位にチャートインした。
この人気ぶりに、PSYは「歌手デビューして12年目ですが、全盛期はこんな風に訪れるのですね。信じられないことが続き、最近は全部どっきりカメラじゃないかと思うこともあります」と、冗談めかして笑ってみせた。
「B級なものをつくって見せるのがとても好き」といい「B級だったために米国で受け入れられたのかどうかは分からないが、米国のファンたちは謙遜(けんそん)したふりをせず、私のように大声を張り上げる方が好きなのは確か」と語った。
米国で一番多かった質問は二つ。「江南スタイル」の「江南」の意味、そして曲中の「乗馬ダンス」の踊り方だ。PSYはこの問いに「江南スタイルは特別な意味を込めた歌ではなく、ただ面白くしようとしただけ」と答えたという。
ほかのK-POPアーティストと比べて高い評価を受けているが、PSYは「アイドル中心のK-POPで新たなジャンルを開拓したという気持ちはない」ときっぱり。ただコミカルなダンスを踊る三枚目の自分が、海外で物珍しく受け止められただけだと考えている。
「ビルボード1位」に対する期待も隠そうとしなかった。「ビルボード1位なんてとんでもない望みでしょう。飲み会の席でもそんな冗談を言ったことはありません。最初に64位に入ったとき泣きわめいたことを覚えていますが、人はずる賢くできているのか、今は少しだけ1位に期待しています。もし1位になったら、大勢の前で上半身裸になって『江南スタイル』を歌いましょう」
PSYはまた「私の米国での成功により、米国進出を目指していた先輩・後輩アーティストのチャレンジがさげすまれたり、卑下されたりすることがなければいい」と語った。「アーティストたちが米国市場への挑戦を繰り返すうちにK-POPが大きなブランドになり、自分はそこに便乗させてもらった」と自評する。
PSYは韓国でたまった仕事を終えた後、来月中に再び渡米し、プロモーションを続ける予定。11月末までには米国でシングルまたはシングルの曲を収録したアルバムのいずれかをリリースする計画だ。ファーストシングルは韓国語、セカンドシングルは英語になる予定だという。
PSYは「音楽の次に飲酒が得意なので、海外のアーティストたちに韓国の独歩的な酒文化を伝えたいという気持ちもある」と語り、会見場を沸かせた。「今の大きな注目をプレッシャーと感じず、応援と思うことにします。ビルボードで1位に立ち、みんな一緒に乗馬ダンスで楽しめればいいですね」と言って会見を締めくくると、乗馬ダンスを踊りながら会見場を後にした。
金城敏(キム・ソンミン)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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