記者と向かい合った少女キム・ユジョンは、最初、かなり戸惑っている様子だった。「さばさばした性格だけれど、少々人見知りをするのが欠点」と話す。恥ずかしそうな姿はドラマの中の「ヨヌ」とそっくりだったが、少しずつ口を開き始め、最後は鼻歌を歌いながらダンスまで披露するほど打ち解けた姿を見せた。
こんなにかわいらしい少女が、多くの視聴者の涙を誘っている。デビュー8年目を迎える「中堅」子役タレント、キム・ユ..
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▲ドラマ『太陽を抱いた月』(MBC)でヒロイン「ヨヌ」の子ども時代を演じ、大好評を博している子役俳優キム・ユジョン。19日、ソウル江南のカフェで行われたインタビューで、カメラに向かってかわいらしくほほ笑んでいる。 /李鎮漢(イ・ジンハン)記者
記者と向かい合った少女キム・ユジョンは、最初、かなり戸惑っている様子だった。「さばさばした性格だけれど、少々人見知りをするのが欠点」と話す。恥ずかしそうな姿はドラマの中の「ヨヌ」とそっくりだったが、少しずつ口を開き始め、最後は鼻歌を歌いながらダンスまで披露するほど打ち解けた姿を見せた。
こんなにかわいらしい少女が、多くの視聴者の涙を誘っている。デビュー8年目を迎える「中堅」子役タレント、キム・ユジョン(13)。第5話で視聴率20%台半ばをマークするなど人気を集めているドラマ『太陽を抱いた月』(MBC)で、ヒロイン「ヨヌ」の10代のころを演じ「名子役」という賛辞を独り占めにしている。
19日午後、ソウル江南のカフェでキム・ユジョンに会った。この日は同ドラマの子役時代編が最後に放送される日だった。翌週からはキム・スヒョン、ハン・ガインといった大人の演技者たちが本格的に登場する。キム・ユジョンは「今朝まで撮影していました。回想シーンが多く、これからも1話に1回以上、子どもころのヨヌとフォンが登場する予定です」と説明した。
大人の俳優でもつらい殺人的な撮影スケジュールだが、疲れたようなそぶりは全く見せない。キム・ユジョンは「何ともありません。わたしはまだ若いので」と声を上げて笑う。「1日1―2時間しか眠れないし、食事ができない日も多いです。でも私は本当に鋼鉄の体を持っているみたい。ふふふ」。声が少しかすれている理由については「きょう、子役の出演分の撮影をすべて終えたから」だという。「いつも撮影が終わると寝込んでしまいます。撮影の時はいくら寒くても全く疲れないのですが…」
小説家チョン・ウングォルの同名の小説が原作の同作品は、朝鮮王朝時代の仮想の王イ・フォンと王妃ヨヌの愛を描いたロマンスファンタジーの時代劇。ドラマは、陰謀に巻き込まれたヨヌが呪いをかけられ一時的に死に陥り、後に、みこ「ウォル」となってフォンと再会する過程を描く。特に、18日(第5話)の放送では、婚礼を前に、王宮を追い出されたヨヌが、結局死に追いやられ、フォンが苦しみ涙を流すシーンが放送された。そして、これを見た視聴者たちはヨヌと一緒に涙を流した。
しかし、意外にもキム・ユジョンは「画面では全然悲しく見えなかった。台本はもっと悲しかったんです。演じている私も涙が止まらないほど。父(ソヌ・ジェドク)の胸の中で死ぬ時、もっと感情を強く表現するべきだったのに…」。また、「ヨ・ジングさん(フォン役)は悲しい時に声を上げて泣くことができるけれど、ヨヌは目だけで感情を表現しなければならなかった。すべての感情を抑えなければならないので、後で胸の中に感情がこもってしまって苦しかった」と話す。
「子役時代がずっと続いてほしい」という声が上がるほどの好評ぶりについては、「わたしはまだまだ足りない部分が多い」と謙遜(けんそん)してみせた。「原作がとても人気が高く、甘い恋が描かれている作品なので、私も作品にのめり込みやすかった」と話す。また、「ドラマの前半では、以前出演した『九尾狐伝~愛と哀しみの母~』を思い出しました。その時の悲しみ、喜び、幸福感などを思い浮かべて、自然にヨヌ役になじむことができた」と話した。
2004年、5歳でCMと映画にデビューしたキム・ユジョンは『イルジメ〔一枝梅〕』『親切なクムジャさん』『チェイサー』など、数多くのテレビや映画に出演するなど、子役俳優として多くの経験を積んできた。出演した作品は30作を超える。しかしキム・ユジョンは「演技を習ったことはない」という。「お母さんと一緒にせりふの練習をしただけ。作品に出演するたびに、少しずつ上手になった」とのことだ。
「どうして大人たちに人気があると思うか」という質問には、しばらく考えてから「すべてのシーンで相手を支えようと努力しているからかもしれない」という答えが返ってきた。「そのシーンの主人公は、自分の時もあれば、相手の時もある。わたしはカメラが自分を撮っていなくても相手に視線を合わせている」という。
今年3月で中学生になるキム・ユジョンは「撮影のせいで勉強がおろそかになるのではないかと心配。演技の面では飽きられることなく、いつも違った姿を見せることができるようになりたい」と抱負を語った。
パク・セミ記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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