2006年のシチュエーション・コメディー『思いっきりハイキック!』(MBC)でシック&純情な高校生ユノを演じ、大ブレークしたチョン・イル。次回作は元気で明るいロマンチック・コメディー作品になるだろうという大方の予想を覆し、『美賊イルジメ伝』『お嬢さまをお願い』『私の期限は49日』などに出演、幅の広い演技に挑戦した。
そして、デビュー3年目にしていよいよ、そのキャラクターによく合うロマンチック・コ..
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2006年のシチュエーション・コメディー『思いっきりハイキック!』(MBC)でシック&純情な高校生ユノを演じ、大ブレークしたチョン・イル。次回作は元気で明るいロマンチック・コメディー作品になるだろうという大方の予想を覆し、『美賊イルジメ伝』『お嬢さまをお願い』『私の期限は49日』などに出演、幅の広い演技に挑戦した。
そして、デビュー3年目にしていよいよ、そのキャラクターによく合うロマンチック・コメディー・ドラマ『イケメンラーメン店』(tvN)に出演することになった。何一つ欠けることのない大企業経営者の息子だが、人にすぐ心を開くことができない、それでいてどこかつたなく母性愛を刺激するチャ・チス役。俳優チョン・イルにソウル・光化門近くのカフェでインタビューした。
デビューから5年たって、再び高校生役を演じる。実際の年齢はもう24歳だ。
「大人の役もしたし、時代劇もしましたが、また高校生ができることに感謝しなければなりませんね。まだそれでもいいじゃないですか(笑)。今回の作品が最後じゃないかと思います。それでも役のキャラクターがすごくいいし、全然高校生らしくないからプレッシャーはあまりありません」
ものすごく冷たいが妙に女心を引きつけるチャ・チスという役。チョン・イルはそのキャラクター性でこの作品を選んだという。
「恵まれた環境で育って愛も世間も知らない。ヒロインを通じていろいろなことを知っていくという成長ドラマです。変化していく姿を見れば、視聴者の皆さんが喜んでくださるのではと思いました。キャラクターも合っているようです。時代劇や舞台劇を経験して、自分のカラーを一生懸命探しているところでした。今回の作品ならもっと自信を持ってできそうだと感じました」
漫画のような構成になっているので、少しオーバーな演技になりがちだ。演じるときに一番気を付けているのは何だろうか。
「台本をほぼ全て把握してから演じるタイプで、手の動きや表情の一つ一つに気を付けました。演じていると、自分のせりふでなくても、これくらい自分の表情が使えそうだと思うこともあります。今回のドラマでは手の動きをよく使っています。視聴者の皆さんがご覧になる前に、退屈させないような役作りでいろいろ悩んでいます」
タイトルからして「イケメン」という言葉が入っているドラマ。数多くのイケメン俳優がいるが、その中からチョン・イルが抜てきされた。
「タイミングも良かったし、運も良かったのでしょう。秘訣(ひけつ)は笑顔?(笑)ウインクをよくするんですが、ちょっとビミョーな感じで…。でも、効果音で『チーン』って音がして面白いですよ」
チョン・イルはデビュー作『思いっきりハイキック!』出演時、演技力を批判された。しかし、さまざまな作品に出るうちに、いつのまにか役を完ぺきにこなしていった。
「休みの日に手にするのはほとんど台本だけ。いつもドラマをモニタリングしています。演技で足りないと言われている発音・発声・表情を見ます。役の人物は止まっているのではなく、動き進んでいくので、変化を与えてやらなければと思いました。毎回、エピソードごとにいろいろな面をお見せできるよう頑張ります」
「演技というのはこういうものなんだな」と感じた瞬間があったようだ。
「『思いっきりハイキック!』のときは何も分からないままやっていたので、ひたすら一生懸命でした。『美賊イルジメ伝』でいろいろ学び、『私の期限は49日』のときはだいぶ演技が良くなったと言ってもらえました。役に入り込むというのがどういうことか分かった気がします。『49日』は胸を焦がす恋から始まり、現実的な役をどんどん受け入れていったと思います。作品選びも『うまくできるのは何だろうか』と悩んでいるうちに、やることになったという感じです」
だからだろうか。次回作として選んだ作品は、視聴者がチョン・イルに望んでいたロマンチック・コメディーではなかった。
「あのときはそうした作品を選ぶのがすごく嫌でした。オファーもたくさんいただきましたが、簡単な方向には行きたくありませんでした。俳優なら常に違う姿をお見せしなければならないと思ったからです。今回の役は、ユノとは全く違います。また別のチャレンジではないかという気がします。まだ自分のカラーを探している最中ではないでしょうか。幅を広げているところだと思います」
ロマンチック・コメディーでは女性ファンが増えたことを肌で実感したそうだ。
「ファンサイトには1日に2000人以上の方が来ます。ツイッターもそうだし、確かに女性のファンが多いようです。でも実はそういうことに恋々としないタイプ。振り回されずに自分の演技をお見せしようと頑張っていますが、それでも気分はいいです」
チョン・イルは身長184センチの長身。だが、共演のイ・ギウが193センチのため、背が低いと見られて悩んでいる。
「184センチだけどツーショットを見るとすごく小さく見えます。実は、自分より背の高い人と共演するのは初めて。見上げて演技するのは初めてでした。それがちょっとまだ慣れていません。役に徹するつもりです(笑)」
チョン・イルは、大衆が自分に望んでいることが何なのかを正確に把握していた。
「すごくまじめな役じゃなくて、明るい役が好かれるようです。デビュー作品が明るい役だったので、そうしたイメージの中でいろいろな役をこなそうと思っています。自分のカラーを探しているところです」
あこがれているのは先輩チョ・インソンだ。
「以前からチョ・インソン先輩がとても好きでした。演技が上手なのはもちろん、謙虚ですごくいい方、教わることがたくさんある先輩です。早く作品に出てほしいですね」
最後に「チスがどんどん変わっていくのに注目して見ていただければ楽しさが2倍になると思います。イケメンが大勢出るので、見ていて楽しいはず。夜遅いので、見た後にラーメンを食べるのは気を付けて!」とドラマのPRを笑顔でキメてくれた。
ハ・ユジン記者
STARNEWS/朝鮮日報日本語版
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