1985年にデビューしたTUBE(チューブ)は「日本の国民的バンド」といっていいほど有名だが、韓国との縁も非常に深い。
力強いリズムと鮮やかなメロディーが織りなすナンバーは、日本の大衆文化が開放される前から韓国のファンに愛され、多くの韓国人歌手がTUBEの曲をカバーしたり、盗作疑惑に包まれたりした。人気ユニットCanのヒット曲「我が人生の春の日は」はTUBEの「ガラスのメモリーズ」のカバーである..
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▲「2回目の韓国公演が楽しみです」と話すTUBEのメンバー。左から角野秀行、前田亘輝、春畑道哉、松本玲二。写真提供=ソニー・ミュージック
1985年にデビューしたTUBE(チューブ)は「日本の国民的バンド」といっていいほど有名だが、韓国との縁も非常に深い。
力強いリズムと鮮やかなメロディーが織りなすナンバーは、日本の大衆文化が開放される前から韓国のファンに愛され、多くの韓国人歌手がTUBEの曲をカバーしたり、盗作疑惑に包まれたりした。人気ユニットCanのヒット曲「我が人生の春の日は」はTUBEの「ガラスのメモリーズ」のカバーであるほか、チョン・ジェウクも「シーズン・イン・ザ・サン」をカバーしている。キム・ミンジョンは代表曲「帰天道愛」がTUBE「SUMMER DREAM」の盗作ではないかという疑惑が取りざたされてから「一時引退」に追い込まれ、インターネット上には今も「TUBEパクリ疑惑曲リスト」がアップされている。だが、TUBEは親韓派を代表する歌手でもある。ボーカルの前田亘輝はリュ・シウォンら韓流スターたちの結婚式でウエディングシンガーを務め、2002年のサッカー・ワールドカップ韓日大会記念アルバムではシン・スンフンとデュエットした。日本人歌手が韓国で日本語の歌を歌うことを許可された2004年1月1日午前零時には、ソウルでコンサートを開催した。
TUBEが日本で7月に発売された33枚目のオリジナルアルバムを韓国でもリリースしたということで、本紙は電子メールでインタビューを実施した。アルバムのタイトルは「RE-CREATION」。今年3月の東日本巨大地震にショックを受け、レコーディングを中断した後、あらためて付け直したタイトルだという。「地震で負った傷から再び(=re)創造する(=creation)という意味と、元気が沸いてくるように休む(recreation)という意味が込められています。地震のニュースで精神的に動揺し、曲を作るのがつらかった。ですが、アルバム収録曲の半数は地震後に完成しました」(ベースの角野秀行)
TUBEは大地震直後、日本に希望を与えるチャリティーソング「RESTART」の制作・リリースを主導した。著名な歌手や著名人173人に直接頼み、ボーカルとしてレコーディングに参加してもらった。「被災地は僕たちが何回もライブをしたところだったので、いっそう胸が痛みました。被災者を助けようと何度も現地に行ったのですが、大勢の人々が歌を歌えば少しでも力になれるのではと思ったんです」(ボーカルの前田亘輝)
今回のアルバムにはリード曲「A Day In The Summer ~想い出は笑顔のまま~」をはじめ、ソフトで穏やかな曲が収録されている。キラキラした好青年が中年のおじさんになるまで、メンバーが変わることなく26年続いてきたのもTUBEの素晴らしさ。「長寿」の秘訣(ひけつ)について、メンバーたちは一様に「バンドミュージックの魅力」を挙げる。「メンバーそれぞれの個性が生み出す魔法」(ギター&キーボードの春畑道哉)、「頭ではなく心に残るもの」(前田亘輝)、「お互い苦しんだり、楽しんだりする中で偶然生まれた産物」(角野秀行)だそうだ。「僕たちの音楽を聴いてくれるファンがいなかったら今までやってこられなかったでしょう」という模範解答も忘れなかった。
最近の韓国人歌手について「日本国内で非常にアグレッシブに活動しているが」と尋ねると、メンバーたちはそろって「歓迎すべきこと」と答えた。
「韓国のファンが僕たちの歌を高く評価してくれるから、言葉の壁を乗り越え長く愛されてきました。(K-POPブームも)両国間の音楽の交流にとてもいいこと。僕たち自身も韓国ドラマの挿入歌やKARA、少女時代のアルバムをよく聞きます。僕たちも2回目の韓国公演を心待ちにしています」(ドラムの松本玲二)
鄭智燮(チョン・ジソプ)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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