林立する高層ビルの中にある湖の上を滑るように悠々と走る遊覧船。恋人たちは自転車に乗って、湖を囲む公園を散歩している。イタリアの水上都市ベネチアを連想させるこの場所は、仁川の松島セントラル公園だ。
長い梅雨と豪雨がようやく一段落した週末。松島新都市のビルはまるでシャワーを浴びたかのようにピカピカ光っていた。この摩天楼のど真ん中にある松島セントラル公園は、久々の快晴を楽しむ人々で賑わっていた。
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林立する高層ビルの中にある湖の上を滑るように悠々と走る遊覧船。恋人たちは自転車に乗って、湖を囲む公園を散歩している。イタリアの水上都市ベネチアを連想させるこの場所は、仁川の松島セントラル公園だ。
長い梅雨と豪雨がようやく一段落した週末。松島新都市のビルはまるでシャワーを浴びたかのようにピカピカ光っていた。この摩天楼のど真ん中にある松島セントラル公園は、久々の快晴を楽しむ人々で賑わっていた。
海の水を引いて作った1.8キロメートルの人工水路には、水上タクシーが走っている。船の汽笛を響かせながら、静かな水路を滑らかに進み始めた。
水上タクシーから公園を眺めると、うっそうと生い茂った森と、高さ305メートルに達する北東アジア・トレード・タワーが見える。乗客たちはこのビルを背景に写真を撮ろうとシャッターを切っていた。
水路の中間地点には、クルクル回る水車と、涼しげな小便小僧の像がある。これらの横にある芝生では、たくさんの家族連れがお弁当を広げていた。
二人の子どもを連れて水上タクシーに乗ったパク・ジニョンさん(42)は「水上から公園を見渡すことができ、本当に気持ちがいい。松島は本当に美しい都市だと改めて実感した」と話した。
水上タクシーを降りた後は、7月から貸し出しがスタートした4人乗り自転車に乗ってみた。後ろの席でもペダルを踏みながら運転できるのが不思議な感じだ。公園の散歩道はほとんどが平地のため自転車に乗りやすい。
自転車で公園を一回りしていると、小さなガラス張りの建物「森の中の図書館」が目に入った。ここで気に入った本を借りてみる。
すぐ近くのベンチに座り、水路からの心地よい風に吹かれながら本の世界に入ると、忙しい日常で忘れていた余裕が感じられた。
友人と公園を訪れたキム・ユンジさん(17)は「公園のあちこちに図書館があり、簡単に本を借りることができて便利。集中できるので、少し涼しくなったら毎週末ここで本を読んだり、勉強するつもり」と話した。
さらに自転車で公園を散歩していると、石が敷き詰められた道を通り掛かった。「指圧ロード」という案内板に従い、靴を脱いで裸足で石の道を歩いてみた。小石が足の裏に当たる感触は、最初は痛みしか感じられなかったが、徐々に体の疲れが取れるように、体が軽くなり始めた。
散歩道の周りにはベンチや芝生など、休息できる場所があり、特に、日差しを避けられるあずまやは、公園全体を見渡すことができるせいか、たくさんの人が集まっていた。
散歩の途中、怖い顔をした木像と、田舎で見掛ける、みそを漬ける大きなつぼが並んでいるのが目に入った。散歩を楽しむ人たちは、都会の中で突然顔を出した田舎の風景をカメラに収めようとシャッターを切っていた。
公園を一回りするとおなかが減ってきたので、松島の近くにある蘇来浦口へと向かった。
蘇来浦口では西海(黄海)でとれたカニやエビ、サザエ、ヒラメなどの魚介類が安く買えるため、首都圏から多くの人々が訪れる。この魚市場は、船が常に出入りする小さな港の隣にある。
多くの人々で賑わう刺身店に入り、ヒラメなど白身魚の刺身を注文した。とれたての新鮮な刺身を食べてみると、口の中で溶けるようなおいしさが広がった。とりわけ海を見ながら食べるせいか、そのおいしさは格別だった。
都心で気軽に楽しむことのできる水上公園と、活気あふれる魚市場は、忙しい日常を生きる都会の人々にとって憩いの場として親しまれることだろう。
チョソン・ドットコム/朝鮮日報日本語版
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