一度、撮影中盤のチャン・ヒョクに話を聞いた時、すでに大きな反響を呼んだ名シーン、感動のシーンがいくつもあったが、意外にもソン・ドンイルと対峙するシーンを挙げていた。ドラマが終わった今も、彼とのシーンが非常に気に入っているという。
―お気に入りのソン・ドンイルさんとのシーンは、どのシーンですか。
「最後のシーンもそうですし、最初のころに出てくるシーンもです。ソン・ドンイルさんと一緒に出ているシ..
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一度、撮影中盤のチャン・ヒョクに話を聞いた時、すでに大きな反響を呼んだ名シーン、感動のシーンがいくつもあったが、意外にもソン・ドンイルと対峙するシーンを挙げていた。ドラマが終わった今も、彼とのシーンが非常に気に入っているという。
―お気に入りのソン・ドンイルさんとのシーンは、どのシーンですか。
「最後のシーンもそうですし、最初のころに出てくるシーンもです。ソン・ドンイルさんと一緒に出ているシーンというのは、お互いが非常にうまく表せたと思いますし、二人のハーモニーがとてもよかったと思います。特に最後のシーンというのは、哀歓があって、愛憎の気持ちがしっかり表わせたので、満足しています」
―とても素敵なシーンだと思いました。テギルが唯一、目上の人、という接し方を見せた相手ですよね。
「彼へのそういった気持ちが、実は最初からあったんですが、前半の方では、見せていなかったんです。最初のころは、二人で顔を合わせてもただ笑うだけだったんですが、最後、その場を片づけて見送らなければならない時に抱き合うんですが、その時にやっとお互いの気持ちを確かめあうことになったんです。ソン・ドンイルさんは涙ぐんで、悲しそうな顔をして、わたしは最初は笑うんですが、表情が変わっていって…最後は、互いにほほ笑みながら別れるのですが、その時の互いの目の動きや表情が今も強く心に残っています」
―本作では、あまりラブシーンがなかったのですが、その中でもお気に入りのシーンといえばどこでしょうか。
「最後のシーンです。オンニョンに対して、最後にナレーションで彼女を見送るのですが、その言葉がとても気に入っているんです。それまで、彼女に対して本当の気持ちを言えなかったテギルが、最後に去っていく彼女の姿を見ながら、やっぱり声にはできずに心で語るナレーション。あれは実はわたしが書いた内容なんです。その言葉に込められた気持ちがすごく気に入っています」
―ほかにも、台本のせりふをチャン・ヒョクさん自身が変えたそうですね。
「そう、自分で書き変えたところがありました。せりふの意味は変わらないようにですが、言い回しを変えました。例えば、テギルの気持ちを凝縮した形で表現したほうがいいんじゃないか、と監督と意見交換をした時にはそのようにしましたし、あとはもっと感情を表に広げよう、という部分があったり。ここで感情を出しておいたほうが、次のシーンにすごくつながる、とか、そんな時には、自分の中でせりふを広げていきました」
チャン・ヒョクは、演技に対する思いがとにかく熱い人物だ。ソン・ドンイルとのシーンを一番気に入っているというが、彼も非常に演技がうまく、同じ事務所の先輩後輩としての親しみや信頼もあり、あうんの呼吸で絶妙なシーンとなった。
また、永遠の思い人オンニョンは、自身が「非常に呼吸が合う女優」とイ・ダヘを指名した。「オンニョンとは実はあまり会わないわけで、少ない出会いで、違和感なく通じ合える人でなければ」とのこだわりからだった。
チャン・ヒョクの『チュノ』への強い思いは、そんなエピソードやよどみなく言葉をつなぎ語る言葉の端々に感じられた。
チャン・ヒョクの演技、映像の美しさ、そして助演を含め共演陣の見事な演技の調和で素晴らしい作品となった『チュノ~推奴~』はアジアドラマチックTV★So‐net、アジアドラマチックTV★HDで放送中。そして、DVD(発売・販売元:カルチュア・パブリッシャーズ)は10月22日より、全国のTSUTAYAのみでレンタルがスタートする。
東京=野崎友子通信員
朝鮮日報日本語版
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