映画『下女』(イム・サンス監督)で2年ぶりにスクリーンに戻ってきたイ・ジョンジェ。今回の作品はデビュー18年目にして迎えた最大の冒険と言っても過言ではないだろう。「自分でも『こんなに露骨なセリフを言ってもいいのかな』と思ったほど」ハードなせりふに、二重人格的な悪い男を演じた。
それまでは主に紳士的でソフトな役を演じていただけに、かなり意外な選択だ。
巨匠・金綺泳(キム・ギヨン)監督(故人..
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映画『下女』(イム・サンス監督)で2年ぶりにスクリーンに戻ってきたイ・ジョンジェ。今回の作品はデビュー18年目にして迎えた最大の冒険と言っても過言ではないだろう。「自分でも『こんなに露骨なセリフを言ってもいいのかな』と思ったほど」ハードなせりふに、二重人格的な悪い男を演じた。
それまでは主に紳士的でソフトな役を演じていただけに、かなり意外な選択だ。
巨匠・金綺泳(キム・ギヨン)監督(故人)の傑作といわれる『下女』(1960年)をリメークした『下女』は、裕福な家の家政婦になった女性が、一家のあるじと不倫関係になるエロチック・スリラーだ。
不倫をしながら罪悪感のかけらも感じない男フンを演じたイ・ジョンジェは、イム監督から昨年末に初めて『下女』の台本をもらってからかなり悩み続け、周囲にも出演を引き止められた。
「それこそ完全に二重人格的な悪役なので、『(俳優としての)イメージ作りに役立たない』とか、『チョン・ドヨンさんやユン・ヨジョンさんが主軸の映画なので、比重が小さい役の君が得るものはないのでは』とか、懸念交じりの声もあった。だが、台本を読めば読むほど『これはやるだけの価値がある』という気持ちがふくらんできた」と話す。
そんな決心の根底には、これまで主に「紳士的」だった自身のイメージを変えたいという気持ちも働いている。イ・ジョンジェは「今こそ何か変化を試みるタイミングという気がした。ただ、あまりにもすっかり変わっているので、とても驚かれるかもしれません」とほほ笑みを浮かべた。
実際に撮影に入ると、イム・サンス監督の演出スタイルによりその場でクルクルと変わるせりふに戸惑った。「一言で言えば『不都合なせりふ』が多かった。男の立場から見れば悪くないといえるのでしょうが、女性客は顔をしかめそうで…」(笑)。
edaily/朝鮮日報日本語版
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