美術館は芸術作品を鑑賞する場所だが、なぜか展示を見るだけでは物足りない感じがすることがよくある。Soma美術館はそんな物足りなさを残すことなく、たっぷり満たされた気持ちにしてくれるスポットだ。
さわやかな自然にとけ込んだ彫刻、ゆとりある時間、身も心も満足できる場所。ここへ出掛ける時、せかせかするのは禁物だ。
ソウル市松坡区にあるソウルオリンピック公園。43万坪という広い芝生と、あちこちに設置さ..
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美術館は芸術作品を鑑賞する場所だが、なぜか展示を見るだけでは物足りない感じがすることがよくある。Soma美術館はそんな物足りなさを残すことなく、たっぷり満たされた気持ちにしてくれるスポットだ。
さわやかな自然にとけ込んだ彫刻、ゆとりある時間、身も心も満足できる場所。ここへ出掛ける時、せかせかするのは禁物だ。
ソウル市松坡区にあるソウルオリンピック公園。43万坪という広い芝生と、あちこちに設置された彫刻作品がソウル市民に安らぎのひとときを提供している。だが、ここにはもう一つの名所がある。それは2004年に開館したSoma美術館だ。美術館に来る時は、ゆとりある気持ちとたっぷりの時間が必要。世界5大彫刻公園の一つと言われるほど有名なこの場所で、作品約220点をじっくりと鑑賞し、ベンチに座って休んだり、美術館内の展示を見て回ったりするには、たっぷり半日はかかる。それに、百済初期の土城として知られる夢村土城や、夢村土城歴史館にも立ち寄るなら、丸一日のスケジュールとして取っておくのがベスト。3月は天気が変わりやすいが、そうでなければお弁当に敷物持参で、ちょっとしたピクニックを兼ねて行くと楽しい。
あたりの景観もすばらしいが、Soma美術館は建物そのものが注目に値する。韓国の著名な建築家チョ・ソンリョン氏の作品で、打ちっ放しのコンクリートと木材を使ったモダンな建物は、どの角度から見ても美しい。展示場と展示場を結ぶ長い廊下と、窓でつながった幾何学的な構造は、外観だけでなく中で展示を見て回る楽しさをいっそうかき立ててくれる。中に入ると、大きな窓から差し込む自然光により、時間や天気により違ったイメージになるのも魅力。計287坪の室内スペースは5つのショールームやビデオアートホールなどからなる。
美術館に行くなら、やはり平日がいい。静かにじっくりと作品に向い合うことができるからだ。春休み中や夏休み中に韓国を旅するなら、どこも平日まで混雑してしまうのでご用心。だが幸い、韓国は3月が始業シーズンなので、平日の昼間の美術館は静かだ。作品の一つ一つと語り合いながら、展示室を見て回った後は、バラエティー豊かな記念グッズがそろっているアートショップにもどうぞ。それから、トイレ横の廊下の隅にひっそり立っている彫刻も必見。残念ながら美術館内は撮影禁止で、エピソードが多そうなこうした作品の写真は撮れないが、きっととても印象深い出会いになるだろう。作品鑑賞後はすぐそばのコーヒー専門店「コーヒービーン」で香り豊かな1杯を。この「コーヒービーン」は、ソウルはもちろん、韓国で一番おしゃれなコーヒー専門店だという話をよく聞く。建物自体もおしゃれだが、窓の外の風景はまるで1枚の絵のよう。ソウル市内観光を終えたら、1日くらいここで足を止めてみるのもよさそう。混雑したソウル中心部を抜け出し、もう一つのソウルの姿やアートの香りにひたれば、それはきっと、あなたの新たな思い出の1ページになるだろう。
■開館案内
*アクセス: 地下鉄8号線夢村土城駅1番出口から、平和の門を通り、右に約200メートル。5号線オリンピック公園駅3番出口から東2門から約2.5キロ
*住所: ソウル市松坡区芳荑洞88-2
*Tel: 82-2-425-1077
*ホームページ: www.somamuseum.org/english
今、Soma美術館では 「アイ・ロボット、i Robot」展
先端科学技術の結晶・ロボット。古代神話からSFに至るまで、常に登場してきた想像の主役・ロボットにさまざまな作品を通じ出会おうという企画だ。ナム・ジュン・パイク(白南準)、その妻・久保田成子、そして若いアーティストたちがそれぞれのカラーで表現したロボットが勢ぞろい。3月14日までの展示と、開催期間は残り少ないが、興味のある方はぜひどうぞ。
*営業時日: 3月14日まで、10時-18時
*料金: 毎週月曜日
*料金: 3000ウォン
記事=イ・ヒョンジュ 写真=Soma美術館提供
atti/朝鮮日報日本語版
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