水木ドラマ『ありがとうございます』(MBC)は最初、「ビリにだけはならないようにしよう」という目標を掲げてスタートしたドラマだった。
放送前から豪華スターを勢ぞろいさせ強烈なストーリーで話題を集めた『魔女ユヒ』(SBS)と『魔王』(KBS2)には勝てないだろうという大方の予想のためだった。しかしそんな予想とは裏腹に、同ドラマは水木ドラマのトップの座を固守している。
同ドラマはエイズにかか..
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水木ドラマ『ありがとうございます』(MBC)は最初、「ビリにだけはならないようにしよう」という目標を掲げてスタートしたドラマだった。
放送前から豪華スターを勢ぞろいさせ強烈なストーリーで話題を集めた『魔女ユヒ』(SBS)と『魔王』(KBS2)には勝てないだろうという大方の予想のためだった。しかしそんな予想とは裏腹に、同ドラマは水木ドラマのトップの座を固守している。
同ドラマはエイズにかかった子ども(ポム)と痴呆症にかかった祖父、そんな2人を支えながら生きるシングルマザー(ヨンシン)など、不安定な家庭を中心に繰り広げられる物語。ここに人生に苦しむ男(ギソ)と精神を患う男(ソクヒョン)がからみ、恋物語が始まる。
同ドラマの魅力はストーリーではない。心の中に隠されている思いやりを引っぱり出すようなキャラクターたちの魅力に尽きる。
何よりもエイズという恐ろしい病気にかかった子ども(ポム)を傷つけまいとする大人たちの配慮が美しい。エイズにかかっているため人に近付くことができないと思っている子どもに「あなたは天使よ。ほかの子よりも特別なだけ」「この魔法のコート(雨合羽)が悪魔の群れから守ってくれるよ」などおとぎ話のような言葉が印象的だ。
視聴者の掲示板には「このドラマのために温かい気持ちになることができた。“ありがとうございます”」などの書き込みが相次いでいる。
痴呆症の祖父(シン・グ)と彼を愛するプンステク(チョン・ウォンジュ)との恋物語や、欲張りばあさん(カン・プジャ)のユニークな外見がドラマにコミカルな味付けをしている。
不倫に溢れかえる韓国ドラマに暖かい風を吹き込んだドラマ『ありがとうございます』。間もなく最終回を迎えてしまうのが残念だ。
スポーツ朝鮮/朝鮮日報日本語版
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