【レビュー】愉快で奇抜な日常…映画『きょうのできごと』

2006/04/08 17:10

 『きょうのできごと』は特定人物に中心軸を置かない。主人公が特にいないからシナリオを引っ張る大きな筋もない。ドラマチックな起承転結もない。映画はタイトルに忠実で、ある偶然の1日の、普通の若者にも起きそうな出来事や外の世界で起きる事故を並べている。しかし‘難しい芸術映画だろう’という決め付けるのは早い。それぞれ魅力にあふれる10人の登場人物が作り上げる日常は、退屈にならず愉快で奇抜だ。  正道(柏..

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