【レビュー】同性愛・老人・親子問題を真正面から描いた『メゾン・ド・ヒミコ』

2006/01/24 07:15

 どれほど激しく燃えた火も最後は灰になる。そろそろ帰らなければならない時間が近付く夕方、風でも吹けば灰は虚空を散る。何も阻むことができない時、座りこんで地を叩くことは容易い。しかし『メゾン・ド・ヒミコ』(26日公開)は両足で堪えて再び夜を迎えようとする人々の最後を描いた映画だ。そして傍らに立っている時、その灰を被って生きなければならない、また別の人々の第一歩を描いた映画でもある。  家族を捨て去..

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