【レビュー】胸一杯の感動を与える『愛してる、マルスンさん』

2005/10/29 11:39

 すべての映画監督には必ず一度は作らなくては前進できなくなる作品が一つはある。『人魚姫』と『私にも妻がいたらいいのに』のパク・フンシク監督にとって『愛してる、マルスンさん』(11月3日公開)もそんな作品だろう。  パク監督がデビュー前に準備していたという今回の映画には節制されたスタイルにもかかわらず、切実さが画面いっぱいに詰まっている。過去に対する切実な懐かしさ、忘れてしまったことに対する切実な..

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