見たことも聞いたこともないようなプロモーターがアーティスト出演の交渉に入り込んできて出演料を高騰させておきながら、突然姿をくらませて公演をキャンセルする。
18日に予定されていたドイツのロックバンド「スコーピオンズ」の来韓公演が突然中止となったのが代表的な例だ。
スコーピオンズの公演は女性プロモーターのY氏が単独で契約、A企画会社を公演主催者とした。A社は国内外の公演実績がまったくない新..
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見たことも聞いたこともないようなプロモーターがアーティスト出演の交渉に入り込んできて出演料を高騰させておきながら、突然姿をくらませて公演をキャンセルする。
18日に予定されていたドイツのロックバンド「スコーピオンズ」の来韓公演が突然中止となったのが代表的な例だ。
スコーピオンズの公演は女性プロモーターのY氏が単独で契約、A企画会社を公演主催者とした。A社は国内外の公演実績がまったくない新生会社。それに加え当初公演に投資するはずの予定だった会社が契約を破棄したため、某ショッピングモール会社を新たな投資先として選んだ。しかし、チケットの前売りが開始されると、この会社までも突然手を引きたいと言い出し、結局Y氏は今回の公演を中止にしてしまった。
突然の公演中止に驚いたのはファンだけではなかった。マレーシアから韓国に寄って日本へ向かう予定だったスコーピオンズのスケジュールが完全に狂ってしまったのだ。スコーピオンズはまったく予定のなかったインドネシアでの公演を急遽決定せざるを得なかった。
この公演への投資を約束していた某ショッピングモールの代表は「私はクリスチャンだが、スコーピオンズは反キリスト的なバンドだと聞いて今回の投資を取りやめた」と語った。
しかし、業界でこの話しを信じる人はほとんどいない。スコーピオンズが「反キリスト」だという話しなどは聞いたこともなく、もし事実だとしても「そんなことも知らずになぜ投資しようとしたのか」と言われるのがおちだ。また、A企画会社の社長は「チケット販売に対する不安があった」と話した。
スコーピオンズの来韓公演中止は素人プロモーターに新生企画会社、約束を破った投資会社が作り出した国際的な恥だ。こうした影響をもろに受けるのは既存のプロモーターたちだ。出演料は高騰し、韓国に対するイメージも悪くなる。
一方、スコーピオンズと初めに契約を交わしたY氏は最近、また別の会社でプロモーターとして働き、今月末に行われる予定の公演企画に携わっているという。
韓賢祐(ハン・ヒョンウ)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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