「ディレクターは本当にいらぬ心配をしましたね」
女優の崔真実(チェ・ジンシル/36)が笑いながら語ったこの一言にイ・チャンスンディレクターは思わず顔がほころんだ。
ドラマのシナリオを渡してからの半月間「突き返されたらどうしようか」と売れっ子ディレクター本来の姿は何処へといった感じだったが、今ではその心配も雪解けのようになくなってしまった。話には聞いていた女優 崔真実のスケールを目の当たり..
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「ディレクターは本当にいらぬ心配をしましたね」
女優の崔真実(チェ・ジンシル/36)が笑いながら語ったこの一言にイ・チャンスンディレクターは思わず顔がほころんだ。
ドラマのシナリオを渡してからの半月間「突き返されたらどうしようか」と売れっ子ディレクター本来の姿は何処へといった感じだったが、今ではその心配も雪解けのようになくなってしまった。話には聞いていた女優 崔真実のスケールを目の当たりにする瞬間でもあった。
同席したチェ・スジョンも「ほら見ろ、真実は何かが違うんだから」と言いながら相槌を打った。
先月末にソウル市・江南(カンナム)の韓国式レストランでインタビューした3人はすっかり意気投合していた。
来月20日にスタートするMBCテレビの週末連続ドラマ『薔薇の戦争』(脚本:キム・ソニョン)で共演する3人は今から早くも盛り上がっていた。
1992年当時、新たな男女交際の形を提示して話題を集めた『嫉妬』の男女主人公が12年ぶりに再会して2004年版のラブコメディーを作るからだ。
このドラマで崔真実は知性と美貌を兼ね備えた産婦人科専門医。何事にも自信満々な性格だ。しつこく彼女に付きまとった挙句にゴールイン、 裕福な妻の家に頼って暮すチェ・スジョンは気立てがよく愛情に弱い泌尿器科医だ。
チェ・スジョンの浮気で妻は傷つき喧嘩をして別れるが、結局その愛の力に頼って互いに対する信頼を回復して再び結びつくといった内容だ。イ・チャンスンディレクターが心配したのは、まさにこうした不和と葛藤のストーリーという点だった。
夫のチョ・ソンミンとの不和が伝えられてから計り知れない気苦労をした崔真実が自分の姿と重なるような内容のドラマに拒否反応を示さないかという心配だった。
しかし崔真実の反応はまったくの逆だった。「トップスターと言われるよりも“女優”と言われたほうがもっと嬉しいです。長いこと私を応援してくれているファンの皆さんに逆境を克服して立ち上がる姿を見せることができて、ファンの一人でも希望や楽しさ、そして安らぎを感じることが出来たら、それこそが女優としての本当の遣り甲斐だと思ったんです」
崔真実は「スジョンさんのお陰で容易く克服することができた」と語った。1992年のドラマ『嫉妬』の最終回で感動の抱擁そして濃厚なキスシーンを披露したチェ・スジョンは、今でも最も信頼できるお兄ちゃん的存在だ。12年ぶりに会ったが昨日会ったばかりのようだと言う。
約1年間を家に閉じこもって編み物をするだけの息苦しい毎日を過ごした彼女的には、12年前に自分をスターダムにのし上げてくれたドラマのパートナーに会ったことは千軍万馬を得たように心強い。「みんなが一つになって素晴らしい作品にしよう。ただ俺を信じてついてくればいい」というチェ・スジョンの言葉に崔真実は思わず涙したという。
「素晴らしい監督、素晴らしいパートナーに会ったのだから何かを必ずお見せしますよ。26日から撮影が始まるのですが、ちょうど春の気配が感じられる時期なので寒くもなくてちょうど良いでしょう。演技にすべてを懸けたいと思います」
月日が経っても20代の初めの頃の爽やかさを失っていない彼女のほほ笑みからは春のようなときめきが窺えた。
『スポーツ朝鮮/ソン・チェス記者 manscs@sportschosun.com 』
スポーツ朝鮮/朝鮮日報日本語版
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