非現実的な描写が焦点を濁した『海岸線』

2002/11/22 18:50

 金基徳(キム・ギドク)監督は、枠にとらわれないストーリーを刺激的な話法で描く。そうした個性は新作『海岸線』(22日公開)でも惜しみなく発揮されている。  海岸警戒所のカン上等兵(張東健(チャン・ドンゴン)扮す)が、ある日の晩、海岸で恋人と情事を交わす村の青年をスパイと見間違えて射殺する。罪悪感に震える兵士に対して部隊は“模範的警戒勤務”の功労に賞すと、彼は発狂してしまう。村の青年が射殺された際..

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