映画
着物から韓服に着替え「Kファンタジー」として生まれ変わった日本のベストセラー
世界で1100万部以上売れた日本の児童小説『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』(以下『銭天堂』)が、韓国で実写映画として生まれ変わった。廣嶋玲子によるオムニバス形式の作品で、韓国国内でも2019年に出版されてから200万部以上売り上げ、図書館の児童書貸出ランキングで上位に名を連ねてきた。幻想的なファンタジー、教育的なメッセージ、ミステリーやホラーの要素まで融合し、子どもたちの間で根強い人気を集めている。 29日公開の同名映画は、『銭天堂』の世界観を韓国的な情緒に合わせて「Kファンタジー」として表現した。銭天堂は、願いを叶えてくれる駄菓子を売る奇妙な店。しかし、その駄菓子が幸運をもたらすか、不幸を招くのかは客の選択次第だ。【写真】
ビューティーショップ代表になったラ・ミラン、黒いロングワンピ姿が魅惑的
原作には数多くのエピソードが登場するが、映画では三つの物語に焦点を当てた。病気の母親を治してあげたい子ども、いじめてくる相手に立ち向かうために強い力がほしい子ども、ピアノが上手になりたい受験生が銭天堂を訪れる。彼らはそれぞれ望む能力を手に入れるが、ライバルの駄菓子屋「たたりめ堂」の店主が現れ、甘い誘惑に心が揺らぐ。はっきりした勧善懲悪を通じて、幸運をどのように使うかによってまったく異なる結果を招くというメッセージを伝える。 女優ラ・ミランが銭天堂の店主・紅子役を演じた。現実的なキャラクターを主に演じてきたラ・ミランにとって、ファンタジー作品は新たな挑戦だった。毎回撮影のたびに3キロに達するウィッグを着用し、平均2時間半におよぶ特殊メイクを経て、撮影に臨んだ。ラ・ミランは「ものすごく愛されている作品なのでプレッシャーもあったが、韓国的な『K銭天堂』をつくれるのではないかと思い、挑戦した。自分ならではの親しみやすく温かみのあるイメージを生かした韓国型の『紅子』なら、観客によりいっそう柔軟にアプローチできるだろうと思った」と語った。 映画は原作者の許可を得て、韓国式の駄菓子屋として生まれ変わった。外観には落ち着いた韓屋(韓国の伝統家屋)の情緒を盛り込み、内部は多彩な色合いと照明を活用して童話のように演出した。紅子の衣装も、日本の着物の代わりに韓服(韓国の伝統衣装)特有の上品なラインと文様を生かし、かんざしなどの伝統的な装飾品で韓国版ならではの魅力を表現した。これまでニューヨーク・タイムズをはじめ、マーケットカーリーや現代百貨店などとタッグを組んできたイラストレーターのチェ・ファヌクが駄菓子のパッケージデザインに参加した。 演出は、ドラマ『悪霊狩猟団:カウンターズ』『イブの罠』などを手掛けたパク・ボンソプ監督が務めた。パク・ボンソプ監督は試写会で「これまでジャンルものを多く演出してきたが、今回は小学生の娘と一緒に見られる温かい物語をつくりたかった」と打ち明けた。映画は29日に公開され、今年下半期には動画配信サービス(OTT)で12部作のシリーズとしても配信される予定だ。