故・許永浩隊長/写真提供=堤川山岳会

 アルピニストの許永浩(ホ・ヨンホ)隊長が、胆道がんで闘病の末に亡くなった。享年71歳。許さんは世界で初めて7大陸の最高峰に登頂し、北極・南極・エベレストの3極点すべてに到達した人物で、山岳界の伝説と呼ばれた。 1954年に忠清北道堤川で生まれた許さんは、堤川高校と清州大学を卒業し、87年に韓国人として初めて冬にエベレストの頂上に立った。その後、エベレストに6回登頂し、63歳のときに韓国最高齢登頂記録も打ち立てた。南米アコンカグア、北米マッキンリー、アフリカのキリマンジャロ、オセアニアのカルステンツ(プンチャック・ジャヤ)、欧州エルブルズ、南極ヴィンソン・マシフなど7大陸の最高峰をすべて制覇し、世界的な記録を残した。

 98年には超軽量航空機の操縦免許を取って世界一周の目標を立てたが、2007年の挑戦では海上に不時着するという事故に遭った。その後、08年に驪州-済州間の単独飛行に成功し、11年には国土の東端-南端-西端(独島-馬羅島-可居島)を経由して堤川飛行場に戻る1800キロの飛行も完遂した。 許さんは体育勲章麒麟章、巨象章、猛虎章、青龍章などを授与された。息子が一人、娘が一人いる。殯(ひん)所(出棺まで棺を安置しておく場所)はソウルの漢陽大学病院葬儀場7号室、出棺は8月1日午前10時40分。故郷・堤川市内に埋葬され。

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