国内旅行を楽しむ人が急増し、各地方の隠れたグルメを求めて出掛ける美食旅行にも関心が注がれている。五感を刺激するグルメを楽しむと同時に、郷土料理に隠された独特なエピソードを探ることは、忘れられない旅の経験になるのではないだろうか。

 旅行予約サイト「アゴダ」の「国内旅行アンケート調査2020」によると、地元のグルメを味わうことは、韓国人がステイケーション(ステイ+バケーション)の可否を決定するとき、2番目に人気のある考慮要因であることが分かった。これを受け、アゴダは美食旅行キャンペーンの一環として、インフルエンサーたちとタッグを組み、彼らが推薦する味を求めて出掛ける国内旅行先3カ所を紹介した。

◆多彩なメニューを楽しめる済州

 エメラルドの海と火山島の美しい風景で有名な済州は、特色のあるグルメを味わうのにピッタリの旅行先だ。空港の近くで食欲をそそるたっぷりのスープが魅力的なアツアツの酔い覚ましスープ1杯から美食旅行をスタートしてみよう。

 ウゴジ(干した白菜)や豆もやしがたっぷり入っていて、さわやかで深い味が感じられる。以前、食糧が不足していたころ、豚肉は大切な資源だったため、地域の必須食材だった。済州にはオギョプサル(五枚肉)など香ばしい焼き肉から噛み応えのあるスンデ(豚の腸詰め)まで、豚肉を使ったさまざまなメニューがある。済州は塔洞黒豚通りに沿って、旅行者たちが味わえる黒豚でも有名だ。また、ホンダワラ、クボガイ、ウニなど、海産物を使った郷土料理もオススメだ。

◆地域の歴史を味わう釜山

 釜山は歴史がつまったメニューを味わえる観光地だ。釜山を代表するグルメの一つであるテジクッパ(豚肉入りクッパ)は、韓国戦争(朝鮮戦争)の時期を経て、普遍化したと知られている。白濁したスープと香ばしいにおいが食欲を刺激し、旅行者の空腹を癒す最高のメニューだ。

 肉のにおいでいっぱいの甘い豚カルビで有名な草梁豚カルビ通りにも、戦後の港湾労働者たちが疲れを癒していた悲しい歴史が宿っている。文化をのぞいてみたかったら、歴史、建築美、美しい海の景色がある海東竜宮寺を訪れた後、イワシのコース料理を食べに機張へ向かうとよい。刺し身、焼き魚、てんぷら、スープなど、さまざまなメニューを味わうことができる。
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◆海の味が逸品の麗水

 ロマンチックな夜の海で知られる麗水では、南海の海の味を感じることができる。「飯泥棒」と言われるケジャン(ワタリガニをしょう油などに漬けたもの)定食には、南道料理の真髄が込められている。

 甘じょっぱいたれに漬けたケジャンがあると、ご飯やおかずがどんどん進む。喬洞市場に形成された屋台通りは、海産物、肉、キムチの味が調和をなした三合(三つの食材を合わせて食べるもの)だけでなく、李舜臣(イ・スンシン)将軍がよく食べていたというセトダイを味わえる場所として有名だ。新鮮な刺し身はもちろん、アカシタビラメやハモを食べてみるのもオススメだ。

ソ・ミヨン記者

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