トラベル
KTXでソウルから2時間…安東でソンビのように屏山書院を歩いてみようか
新たな韓国高速鉄道(KTX)が走り始めた。1月5日に中央線・清凉里駅ー安東駅間の運行を始めた新型高速列車「KTXーEUM」。ムグンファ(ムクゲ)号で最大3時間54分、車で3時間以上かかっていた距離を、KTXに乗って2時間3分で行くことができる。そのおかげで、首都圏から安東への日帰り旅行が可能になった。安東に行くのをためらう理由がなくなった。速くなったスピードの分だけ近くなった安東に滞在する時間も、見るものも増えるからだ。
◆外国人を魅了! ソウルがアジア太平洋地域の人気旅行先2位に
安東には河回村や陶山書院、屏山書院、鳳停寺など、国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界文化遺産に登録されている場所をはじめ、数百年前の文化財があちこちにある。悠久の伝統と歳月が洛東江に沿って続いている。よく知られている場所だけ見て回っても一日では足りない。日帰り旅行なら、のんびり楽にめぐることができるよう、圏域別に動線を考えるのがよい。ソンビ(文人・学者)の故郷で一日中ソンビとして過ごしてみるのもオススメだ。
◆河回村・屏山書院…世界文化遺産旅行
安東駅はKTXの開通を前に、雲興洞からソンヒョン洞の新駅舎に移転した。新しい安東駅は河回村、屏山書院へのアクセスが以前よりずっと便利だ。
河回村に行く前にまず立ち寄るべき場所がある。まさに芙蓉台だ。河回村の西側、川の向こうにある高さ64メートルの絶壁の頂上から村全体を見渡すことができる。河回村に入ってからは、時間旅行をしているような気分になる。
屏山書院は文臣・柳成竜(リュ・ソンリョン)が宣祖の時代(1575年)、今の豊山邑にあった豊岳書堂を移転し、弟子を指導していた場所だ。
◆「行きましょう、私と一緒に」 ドラマに登場した晩休亭
「しましょう、ラブ。私と一緒に」。ドラマ『ミスター・サンシャイン』(tvN)でユジン(イ・ビョンホン)がエシン(キム・テリ)に言ったこのセリフを覚えているなら、そのシーンも思い浮かぶだろう。二人は渓谷の向こうにある静かなあずま屋へと向かう丸太橋の上に立っていた。このシーンを撮影した場所が、吉安面の黙渓渓谷にある晩休亭だ。ドラマが終わってだいぶたっている今でも、安東旅行の観光コースとして人気がある。晩休亭は安東中心部からかなり離れた南東部にある。晩休亭の近くにある黙渓書院や黙渓宗宅(本家)を組み合わせれば、充実したコースになるだろう。
◆陶山書院・月映橋…安東の昼と夜
安東と言えば、陶山書院を外せない。安東出身で、朝鮮王朝時代を代表する儒学者でありソンビだった李滉(イ・ファン)の業績をたたえる場所だ。屏山書院とともに2019年、ユネスコ世界文化遺産に登録された。
陶山書院をめぐるなら、周辺のイェキ村、宣城水上路、月映橋も一緒に旅行するとよい。イェキ村では安東湖の上を歩くことができる宣城水上路が評判だ。
月映橋は安東湖を横切る長さ387メートル、幅3.6メートルの木柵人道橋だ。真価は日が沈んでから目にすることができる。夜景の名所に挙げられる月映橋と一帯の風景が幻想的だ。湖を彩る照明と月光にうっとりする。