首都圏のソーシャル・ディスタンス(社会的距離)確保のレベルが2.5段階、それ以外のエリアでのレベルが2段階という状態が1月17日まで延長された。これにより、カフェ店内での飲食を禁止し、テイクアウトのみ許容する現行措置も続くことになった。カフェでコーヒーを飲んで時間を過ごすのが日常であり、唯一の楽しみだった人たちは、この事態が何とも恨めしいことだろう。窮余の策として、カフェの駐車場でテイクアウトしたコーヒーやデザートを味わいながら、車内を自分だけの「カー(Car)フェ」「自動車カフェ」にする。駐車場からの見晴らしがよい首都圏近郊のカフェほど人気が高い。車内からでも、目の前に広がる穏やかな湖、うっそうとした森、夕日が沈む海が、残念な気持ちを癒してくれるから。

 
 京畿道楊平郡は南漢江と北漢江が交わる両水里と一帯の風景が美しく、ドライブコースとして有名だ。悠々と流れる北漢江と南漢江の景色を楽しむことができるカフェも多い。両水大橋と両水鉄橋の間の川辺にある「カフェリノ」は、駐車場から眺める北漢江の景色が逸品だ。車の窓越しに見える北漢江と両水大橋、北漢江鉄橋が一望できる。寒波で凍った北漢江を眺めながらホットコーヒーを飲むと、一風異なる気分を味わえる。駐車場にある青々とした松の木も印象的だ。駐車場の前には両水里と雲吉山駅に続く川辺の散策路があり、風景をより近くで楽しんだり、歩くのにちょうどよい。また、およそ20分のところに昨年7月にオープンした「スターバックス・ザ楊平DTR店」がある。韓国国内のスターバックスのうち最大規模で、南漢江が一望できるほか、パンを焼いているカフェとして有名だ。建物の右側にある駐車場に車を停めると、悠々と流れる南漢江を目にすることができる。北漢江とはまた違う風景が、車の窓越しに広がっている。

 つり橋で有名な馬場湖の近くにも見晴らしのよいカフェが多い。京畿道楊州市の「Orangerie」は、植物園を連想させる植物カフェだ。3階規模の温室に大きなソテツ、香港ヤシ、モンステラなど、大小問わずさまざまな亜熱帯植物がある。馬場湖の前にある上、湖の岸辺に駐車場があるため、駐車するときから穏やかな湖の景色を楽しむことができる。カフェの規模に合わせて駐車場も広く、余裕がある。一方、京畿道義王市の「グリーンプラグコーヒー」は、ドライブや散策コースとして名高い白雲湖にあるカフェだ。駐車場からも穏やかな白雲湖の風景を鑑賞することができる上、夜になると白雲湖の散策路やカフェのかすかな明かりが風情を感じさせ、車内でも十分に雰囲気を楽しめる。

 京畿道抱川市の山井湖にある韓屋(韓国の伝統家屋)カフェ「ガビガベ」は、湖の景色と同じくらい、目の前に広がる巨大な鳴声山が壮観だ。海抜992メートルの鳴声山はススキで有名だが、奇岩からなる姿が雄大だ。森に囲まれた駐車場から眺める絵のような山麓、静かな湖の風景がコーヒーの味を引き立てる。山井湖の散策もオススメだ。京畿道高陽市の「パーク80」は、北漢山のマウンテンビューを楽しめるカフェだ。専用駐車場が広く、あちこちに木が植えられており、庭園のような雰囲気を漂わせている。駐車場でも、手が届きそうな北漢山の壮大な景色を眺めながらコーヒーを飲むことができる。

 ソウルから近い仁川市の永宗島の海辺には、海や夕日を鑑賞するのにちょうどよいカフェが多い。中でも、物静かなマシアン海岸にある「マシランカフェ」と「マシアン製パン所」は名店として知られている。干潟を赤く染める夕日を、車内でパンとコーヒーを味わいながら楽に鑑賞することができる。「TOM N TOMS COFFEEブラック・マシアン店」も、海辺に広い駐車場があり、展望のよさを誇る。車を前向きに駐車したまま、余裕をもって海や夕日を楽しむことができる。駐車場からすぐ続いている海辺も散策するのもよい。

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