旅行の思い出はビール一口でも味わうことができる。江原道束草市の中央市場では最近、オレンジの香りがするクラフトビール「東明港ペールエール」、さっぱりした口当たりの「青草湖ゴールデンエール」などが売られている。束草の海の香りを思わせる味。束草にあるそれぞれの観光地の特色をビールに込めていることから、特にミレニアル世代に人気だ。

 韓国国内でクラフトビール・ブームが広がり始めたのは2017年からだが、よりいっそう地方色豊かになり、最近ブームが拡大している。韓国クラフトビール協会によると、昨年クラフトビール会社は139社で、2014年に比べ157.4%急増。江原道エリアのクラフトビール業者は16カ所でここ2年間に128%増加した。現在、京畿道(35社)、ソウル市(17社)の次に多い。

 それぞれ地域ごとのカラーを出したビールが登場し、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で難しくなった旅行の味、さまざまなビールを飲みながら代理満足することができるようになった。初期にクラフトビール・ブームを巻き起こした「済州ヴィットエール」からはミカンの香りがする。真っ先に地方のクラフトビール・ブームを巻き起こした「済州ヴィットエール」や「済州ペロンエール」は、コンビニエンスストアでも購入可能だ。済州ビールは全国的に人気を集めたことで、コスダック市場(店頭市場)上場のためのIPOも推進しているという。

 注目のエリアには醸造所(ブルワリー)があるというのも特異な点だ。ある飲食業界関係者は「過去に家庭で自家製の酒をつくっていたDNAが、若者たちの間でクラフトビールとして復活したようだ」と語った。ソウル・梨泰院にできたモンドリアン・ホテル1階にはクラフトビール・バー「ATONブルワリー」がある。代表的なビールは「キャプテンQ」。1980年代にコンビニエンスストアで販売していた安い韓国産洋酒の名前から取った。クラフトビールでは珍しいラガーだ。ソウル・聖水洞の「プロジェクトレント2号店」では8月末まで、「オリジナル・ビア・カンパニー(OBC)」がポップアップストアを運営する。ビールをオーク樽で熟成させ、シャンパン型の瓶に詰め、コルクのふたをした。ウイスキーの香り、ワインの風味、ビールの清涼感をすべて持ち合わせている。酒の販売はオンラインオンラインではできないが、クラフトビールは配達アプリや宅配などを通じて家でも購入することができる。「配達の民族」などのアプリでも配達してくれる。

ホーム TOP