「今回のBTS(防弾少年団)による米ビルボード・メイン・シングル・チャート『ホット100』1位は、ポン・ジュノ監督が映画『パラサイト 半地下の家族』でアカデミーを征服したのに準ずる文化的快挙だ。今これだけでもBTSの成果は想像以上だ。数年前には想像もできなかったことをBTSがやってのけた。これは奇跡だ」

 1日未明、電話口で大衆音楽評論家イム・ジンモ氏の声は震えていた。40年近く韓国大衆音楽史の数多くの出来事を見てきた同氏でも興奮を隠せなかった。同氏は「PSY(サイ)の『江南スタイル』が惜しくも(同チャート)2位に終わって以降、音楽ファンだけでなく、韓国国民全体が望んできたことをBTSがしてくれた」「BTSは突然シングルチャート1位を成し遂げたのではなく、『DNA』の時からじわじわと築いてきた結果だという点が、いっそう印象的だ」と語った。

 イム・ジンモ氏はさらに、「『ホット100』1位の象徴性はデジタル時代でのアルバムチャート1位とは比較にならない」「今回『Dynamite』を英語の曲にしたことが、米国社会への浸透をより容易にしたものと分析される」と述べた。

 そして、「残るはグラミー(賞)。既に条件は整っている。ライブでとてつもない地位を築いているし、ナンバーワン・アルバム、ナンバーワン・シングルを持っている」と語った。

 PSYの米国での活動を助けたキノ33エンターテインメントのイ・ギュチャン代表は「アジアのボーイズグループがビルボードのシングルチャートのトップになったのは驚くべきこと」「世界のポップス界でも驚くべき事件だ」と語った。

 ポップスとオペラを融合させた「ポッペラ」のテノール歌手イム・ヒョンジュも写真共有ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「インスタグラム」を通じてお祝いの言葉を贈った。イム・ヒョンジュは「今やチャートの成績が彼らの価値を証明するにはかえって不十分に思えるほどだが、それでも今回の記録は言葉で言い表せないほど誇らしい」「1日未明、私はこの日を忘れられないだろう。BTSが韓国音楽K-POPの歴史に新たなページを書き加えた日だから」と投稿した。

 今年30周年を迎えたポップス専門ラジオ番組『ペ・チョルス音楽キャンプ』の放送作家ペ・スンタク氏は「かつてのビルボードチャートが『合意された感覚』で成し遂げられたものだったとしたら、現代のチャートは『強力なファン層』を中心に変わったものだ」「これを象徴する流れがまさにK-POPであり、この流れの中心にBTSとファンクラブ『ARMY(アーミー)』がいる」と言った。

 ARMYとBTSは同日午後、ライブ動画配信サービス「ネイバーV LIVE」を通じて快挙を祝った。ジミンは「1位のニュースを聞いて朝の5時まで泣いた」と、シュガは「ビルボードで1位になったら、ものもらいが治った。体が健康になる気がする」と言った。リーダーのRMは自身の携帯電話に保存されているビルボード「ホット100」のランキング写真を見せて、「これを彫刻にしてロビーに置きたい」と笑った。この日の誕生日を迎えたジョングクはメンバーからお祝いされ、「最高の誕生日プレゼントをもらうことになった。生まれてきて良かった」と喜んだ。この日、中国のARMYはジョングクの故郷である釜山・海雲台沖で超大型花火による誕生日イベントを進行した。

◆外国人に聞く、韓国と聞いて思い浮かべる人物2位は防弾少年団、1位は?

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