【NEWSIS】親が扶養義務を怠った場合、子どもの財産を相続できないようにする、いわゆる「ク・ハラ法」が国会法制司法委員会の壁を越えることができなかった。

 20日に行われた第20代国会最後の本会議に進めず、今国会でク・ハラ法は自動廃棄の手順を踏むことになった。現行の民法によると、配偶者がいない状態で死亡した場合、相続権者は実の親とされている。実父と実母が半分ずつ相続することになる。

 しかし、昨年亡くなったKARAの元メンバー、ク・ハラさんの実母Aさんはク・ハラさんが幼いころ家を出て、およそ20年間連絡がつかなかったという。その間、ク・ハラさんの兄Bさんと祖母が母親の代わりを務めてきた。

 このことから、Bさん側は「扶養義務を果たしてこなかった実母にク・ハラの財産を相続する資格はない」と主張し、国会の国民請願ホームページに「ク・ハラ法」の立法請願をし、10万人の同意を得て、所管の常任委員会に引き渡された。直系尊属または直系卑属に対する扶養の義務を負わない場合、相続欠格事由として認めるべきという内容だ。Bさんは今年初め、光州家庭裁判所にAさんを相手取り財産分割請求訴訟を起こした。

 しかし、Aさんは直系尊属順位に従って、自分は娘(ク・ハラさん)が残した相続財産の50%を受け取るべきだと主張。ク・ハラ法が国会の壁を越えられなかったことにより、Aさんは昨年この世を去ったク・ハラさんの財産を相続することになった。一方、ク・ハラさんの実父は、親としての役割を果たせず申し訳ないとし、自分の取り分である財産の50%をBさんに譲渡した。

 なお、ク・ハラさんに対する暴行および私生活を収めた動画などで脅迫した罪で起訴された元交際相手チェ・ジョンボム被告の控訴審が21日午後に行われる。

イ・ジェフン記者

◆【写真】故ク・ハラさん、KARAデビューから11年の足跡

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