【STARNEWS】「芸能人なのだから甘んじて受け入れろ、という言葉、すごく悲しい気がします」

 映画『82年生まれのキム・ジヨン』で主人公を演じたチョン・ユミが、女優として生きる中で体験し、共感していることについて「よく知りもしないまま、むやみに話していること」と打ち明けた。チョン・ユミは10月16日午後、ソウル市鍾路区三清洞のカフェで行われたインタビューでこのように語った。同タイトルのベストセラーが原作の『82年生まれのキム・ジヨン』は、1982年に生まれて2019年の今を生きる女性キム・ジヨンの物語を描く作品。

 チョン・ユミは「どれだけ理解できて、慰めることができるだろうかと思った。(キム・ジヨンとして)生きてみたことはなく、しばらくの間感じたことをもって『分かる』と言えるかどうか疑問だが、周囲の友だちや母親、祖母などのことをかなり考えた」と語った。映画の中でチョン・ユミは、育児のため仕事をやめ、徐々に自信を失っていく女性の姿を淡々と演じた。

 チョン・ユミは、女優として仕事をしていて、映画の中の女性たちのような経験をしたことはないが、「だからこの物語をやってみたいと思った」と話す。そう言いながら、映画の中で経験し、共感する部分については「(私について)よく知りもしないでそんなこと言うのか、何も知らないでいい加減なこと言わないで、ということ」と打ち明けた。映画の中で、子連れでコーヒーショップを訪れたとき、周囲で「ママ虫(育児をろくにせず遊んでいる、害虫のようなママの意)」とひそひそ話しているのを受けて言うせりふだ。

 実際、チョン・ユミは芸能人だということでうわさや悪口に苦しみ、悪質なコメントを書き込む人を警察に通報し、捕まえたこともある。

 チョン・ユミは「(悪質ネットユーザーを)捕まえたの。驚いたでしょう。すごくひどくて」と語った。最近、韓国芸能界で大きな出来事があったことを思い出し、少し感情がこみ上げる場面もあった。「芸能人だから甘んじて受け入れろ、というのはあまりに悲しすぎる。事実でない話を作って。ただ笑える。なぜ私が、何を間違ってこんなところに来ているのかという思いもして」

 さらにチョン・ユミは「こういう映画が私のところに来てくれてすごくありがたい。今の私にできる物語を勧めてもらえて、すごく感謝している。『82年生まれのキム・ジヨン』は、一度大きく息をつくことができる映画だと思う。ただ座って眺めていればいい映画になってほしかった。多くの感情を持つかもしれないが、休める映画になってほしかったし、そういう風に作られたように思う」と語った。

チョン・ヒョンファ記者

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