投資会社の共同設立者が警察で供述
宿泊費300万円決済したV.I「売春行われたのか分からない」

 人気グループBIGBANGの元メンバー、V.I(28)=本名:イ・スンヒョン=と投資会社ユリホールディングスの共同設立者で同社前代表ユ・インソク氏(34)による売春あっせん疑惑を捜査中の警察が、ユ・インソク氏から「日本人実業家一行のため風俗業の女性を呼んで花代を払った」という趣旨の供述を確保したことが24日、分かった。今年2月に売春あっせん疑惑が浮上して以降、V.Iの関係者が容疑を認めたのは今回が初めてだ。ただし、数回にわたる警察の聴取で、V.Iは今も「性接待に関与していない」と主張しているとのことだ。しかし警察は、性接待が行われたソウル市内の有名ホテルの宿泊費3000万ウォン(約300万円)をV.Iが当時の所属事務所だったYGエンターテインメントの法人カードで決済していたことを確認した。

 V.Iとユ・インソク氏は23日にソウル警察庁広域捜査隊に出頭、事情聴取を受けた。2015年12月に韓国に来た日本人投資者一行7-9人に性接待をした疑いなどに関する聴取だ。

 2人はこれまで、「売春や性接待はなかった」と容疑を否認していた。しかし、この日の聴取で、ユ・インソク氏が風俗業の女性を管理する40代の女性に送金した記録を警察が提示すると、同氏は「申し訳ない」と容疑を認めたという。

 2015年12月24日、日本人実業家A氏夫妻や日本人の知人たちが2泊3日の日程で韓国を訪れた。日本人一行が2泊したのはソウル市内の5つ星ホテル「H」だ。一行は高級な客室に滞在した。警察は、ユ・インソク氏が二日間にわたって風俗業の女性を呼び、一行のホテルの部屋に出入りさせたものと見ている。呼ばれた風俗業の女性は10人を超えると言われ、女性たちは夜だけでなく昼も売春し、1つの部屋に女性2人が同時に入った場合もあったとのことだ。警察関係者は「女性たちはユ・インソク氏やV.Iが前から知っていた人々ではなく、売春のために雇われた女性たちだ」と説明した。

 警察の捜査の結果、日本人たちのホテル代3000万ウォンはV.Iが決済したことが分かった。V.Iが使用したカードは、当時の所属事務所YGエンターテインメントの法人カードだったという。売春あっせんを認めた共同設立者ユ・インソク氏とは違い、V.Iはこの日の聴取でも容疑を否認した。V.Iはホテル代を支払ったことを認めながらも、「性接待の目的ではなかった」と述べたとのことだ。V.Iは警察に「海外で日本人実業家にもてなされたことがあった。クリスマスの時期に韓国に来ると聞いたので、お返しのつもりでホテルを用意しただけだ。売春が行われたかどうかは分からない」と話したとされる。

 しかし、警察関係者は「当時の性接待を思わせる状況が書かれた(コミュニケーション・アプリ)カカオトークのやり取りを見ると、V.Iの『知らなかった』という話は信用しがたい」と話す。この時、V.I、ユ・インソク氏、歌手チョン・ジュニョン容疑者(30)=逮捕=らが参加していたカカオトークのグループチャットで、ユ・インソク氏が日本人実業家一行に風俗業の女性を派遣させた状況が分かるやり取りがあったということだ。また、ユ・インソク氏はこの時呼んだ風俗業の女性のうち、一部をチョン・ジュニョン容疑者の所に行かせようとしたとも見られている。ユ・インソク氏はチョン・ジュニョン容疑者に「兄貴(ユ・インソク氏自身のこと)がプレゼントを1つやろうか。住所を書け」とメッセージを送った記録が残っていた。V.Iがこうしたやり取りをすべて見ていた以上、売春を知らなかったはずがないということだ。V.Iは警察の聴取で、「当時のカカオトークのやり取りは覚えていない」と話していたことが分かった。

 警察は2015年の日本人実業家A氏に対する性接待だけでなく、2017年12月にV.Iがフィリピン・パラワン島で開いた自身の誕生日パーティーでも売春があったと見て捜査している。この誕生日パーティーに招待された風俗店の女性従業員たちに単なる旅費と考えるには難しい額の金が渡されていたということだ。だが、女性従業員たちは「性的な関係は自発的なものであり、受け取った金も旅行費用だった」と容疑を否認している。広域捜査隊は23日に続き24日にもV.Iに出頭を求め、「パラワン島での誕生日パーティー」など、ほかの売春あっせんに関しても事情聴取した。

 警察は近く、V.Iとユ・インソク氏の売春あっせん容疑などで拘束令状を請求する方針だ。警察関係者は「2人は横領容疑でも知能犯罪捜査隊に立件されている。容疑を合わせて令状を請求するかどうか検討しているところだ」と語った。

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