36万本の桜が華やかな春の訪れを告げる。慶尚南道昌原市では、韓国最大規模の桜祭り「第57回鎮海軍港祭」が4月1日から10日まで開催される。

 

▲昌原市は韓国最大規模の桜祭りである「第57回鎮海軍港祭」を4月1日から10日まで開催する。

 軍港祭の期間中、鎮海には桜をバックに美しい写真を撮ろうとする人たちが多数訪れる。特に今年は桜の開花時期が平年に比べ4-7日早いという予報が出され、中原ロータリー付近にはイベント開催前の週末に当たる3月30日・31日から観光客が大勢押し寄せるものとみられる。

◆軍港祭のフォトスポットと言えば?

 軍港祭を代表する名所は、何と言っても「余佐川」だ。長福山から鎮海湾へと流れる余佐川は、両サイドに桜の木が並んでいる。余佐川に沿って1.5キロメートル余り続く桜並木は、春の青空をピンク色に染める。

 余佐川ではさまざまな写真を撮影することができる。風になびく桜のおかげで、余佐川は花道と化す。桜の花が散り落ちた川面の反射を利用して写真を撮ると、異色の作品となる。また、余佐川は夜になるとさまざまな景観照明によって照らされ、シャッタースピードを遅くすると、照明とともに輝く桜をカメラに収めることができる。

▲長福山から始まり鎮海湾へと流れる余佐川は、軍港祭を代表するフォトスポットとして知られる。

 「慶和駅」は余佐川と並び、代表的なフォトスポットの一つとされる。小さな駅だが、美しい桜の風景が広く知られ、米国CNN-goによる「韓国で必ず行くべき50カ所」にも選ばれた。慶和駅の前には800メートルにわたる桜並木がある。慶和駅を列車が通り過ぎるたびに線路の上に無数の花が散る様子は壮観だ。

 余佐川の始まり、長福山(582.2メートル)にある彫刻公園の道も、代表的な桜の名所の一つ。昌原と鎮海を結ぶ長福トンネルから長福山彫刻公園の表示板、休憩所を経て馬鎮トンネルまで続く1.5キロメートルの山道も、春の情緒を満喫することができるドライブコースとして人気が高い。

▲海軍の軍艦を象徴する九重の塔に上がると、屋上からは鎮海の街並みや海、桜が調和をなした風景を眺めることができる。

 「鎮海塔」はピンク色に染まった街を一望できる名所だ。海軍の軍艦を象徴する九重の塔に上がると、屋上からは鎮海の街並みや海、桜が調和をなした風景を眺めることができる。鎮海塔は365段の階段を上ったり、帝皇山モノレールに乗って行くことができ、それ自体が楽しみの一つでもある。

 長福山や鎮海塔など、眺めのよい場所でパノラマ写真を撮ってみてはいかがだろう。携帯電話の機能を利用して簡単に撮影することができる。携帯電話の写真アプリの「パノラマ」機能を起動し、左右水平に移動させながら撮影すると自動で完成するので、ぜひ覚えておいてほしい。

▲普段は一般人が観覧することができない海軍士官学校をはじめ、海軍教育司令部、海軍鎮海基地司令部の営内がイベント期間中開放される。

◆軍港祭の主なイベントプログラムおよびアクセス

 軍港祭という名前の通り、「海軍都市」の特徴を生かした見どころ盛りだくさんだ。普段は一般人が観覧することができない海軍士官学校をはじめ、海軍教育司令部、海軍鎮海基地司令部の営内が3月30日から4月10日まで全面開放される。また、4月5日から7日にかけて海軍が繰り広げる鎮海軍楽儀仗フェスティバルは、軍港祭でしか見ることができない特色のある公演で、観光客の注目を集めるものとみられる。

 特に今年は、桜色に染まった鎮海の空で空軍の特殊飛行チーム「ブラックイーグルス」によるエアショー(4月5日)が華やかに繰り広げられる。

▲今年は軍港祭の期間に合わせ、韓国の海上で最長距離に当たる鎮海海洋公園ジップトレックがオープンする(写真提供=昌原市)。

 また、今年は軍港祭の期間に合わせ、鎮海海洋公園ジップトレックがオープンするということで、注目される。ジップトレックは韓国で初めて、島と島を結ぶ海上滑降体験施設で、韓国の海上で最長距離、韓国最大ライン(6本)を誇る。ジップラインは陰地島に設置された99タワー(99メートル)を出発し、ソクリ島まで1.4キロメートル区間を時速70キロメートルほどで駆け抜ける。昌原市はジップトレックのオープンにより、例年に比べ30%多い、およそ2万4000人余りの観光客が訪れるものと期待している。

 昌原市は例年より早い桜の開花に合わせ、軍港祭の公式日程が始まる前の3月25日から臨時観光案内所や臨時駐車場、臨時トイレを主な桜の名所に設置し、部分的に運営をスタート。観光客が押し寄せる3月31日夜には、中原ロータリーで開幕イベントを開催する。

 そのほかにも見どころは多い。軍港祭のメーンステージである中原ロータリー近くの鎮海中央市場内で開催するフクロウ・フリーマーケット、フクロウ仮面夜行パレード、青春夜麦祭り、軍港祭期間中に鎮海楼沖の海上で繰り広げられる国際モーターボート・グランプリ大会(3月30日-31日)、全国海洋レジャー・スポーツの祭典(4月5日-4月7日)は、桜の花びらが散る軍港に新鮮な活力を注ぎ込むものと期待される。

▲有料の2階建て観光バス「チェリーブロッサム・バス」に乗れば、主な桜の名所をめぐることができる。

 3月30日からは週末に無料シャトルバスを利用することもできる。路線は▲ブルーライン「工団路臨時駐車場-アンミントンネル-慶和駅-鎮海駅(余佐川)-北原ロータリー」▲イエローライン「斗山ボルボ路臨時駐車場-長福トンネル-北原ロータリー」▲レッドライン「鎮海海洋公園(ジップトレック)-鎮海区庁-慶和駅-鎮海駅-北原ロータリー」▲グリーンライン「南原ロータリー-海軍教育司令部-慶和駅-鎮海駅-北原ロータリー」からなる。

 有料の2階建て観光バス「チェリーブロッサム・バス」も運行する。鎮海駅で乗車券を購入すれば「鎮海駅-北原ロータリー-帝皇山公園-束川港-鎮海楼-鎮海海洋公園(ジップトレック)-鎮海ドリームパーク-石洞住民センター-慶和駅-鎮海駅」を結ぶ1時間30分のコースを一日中乗り放題なので、ご参考に。

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