チョン・ジュニョンは2週間前に変えたスマホを提出

 男性アイドルグループBIGBANG出身のV.I(28)=本名:イ・スンヒョン=や歌手チョン・ジュニョン(30)らが関与するクラブを舞台にした芸能界のスキャンダルについて、李洛淵(イ・ナギョン)首相は14日、政府ソウル庁舎で行われた国政懸案点検調整会議で、「一部芸能人や富裕層の逸脱行為は衝撃的だ」と語った。警察が複数の芸能人の性犯罪行為や違法営業行為を見逃してやっていたという疑惑については、「まだ明白になっていない」としながらも、「警察は命運をかけて捜査せよ」と述べた。

 V.Iやチョン・ジュニョンらが参加していたコミュニケーション・アプリ「カカオトーク」のグループチャットの内容を国民権益委員会に渡したパン・ジョンヒョン弁護士は、前日に引き続きこの日もCBSラジオに出演し、グループチャット参加者たちと警察の癒着疑惑を取り上げた。同弁護士は「(警察総長が)『見逃してくれるから大丈夫』という言葉がやり取りの中にある。(警察総長という言葉は警察庁長の)間違いのようだ」と言った。

 パン・ジョンヒョン弁護士が警察上層部とつながっていると指摘した人物は、投資会社ユリ・ホールディングスのユ代表(35)だ。金融業界出身と言われるユ代表は2016年1月にV.Iと共にユリ・ホールディングスを設立した。ソウル市江南区清潭洞のクラブ「モンキーミュージアム」を開店し、このほど暴行・麻薬騒動が起きた同区駅三洞のクラブ「バーニングサン」の株も持っている。

 警察によると、16年7月にV.Iやチョン・ジュニョンらが参加していたグループチャットで、クラブ「アリーナ」従業員のキム氏が「昨日○○兄貴(ユ代表)が警察総長とモバイルメッセージをやり取りしたのを見た」「総長は『ほかの店がねたんでやったことだから心配するな』『すべて解決してやる』というように(話していた)」と語った。ライバル店の従業員がモンキーミュージアム内部の写真を撮影して警察に違法建築物だと通報したことに関して話していたものだ。

 ユ代表は本紙の電話取材に「(そういうやり取りがあったという)グループチャットに私は参加していなかった」「警察庁長はもちろん、警察官にも知っている方はいない」と答えた。モンキーミュージアム事件があった16年にソウル・江南警察署清潭派出所で勤務していた警察官4人は「騒音の問題で何度出動したことがあるが、警察幹部から連絡を受けたことはない」と語った。

 警察はこの日、ユ代表、V.I、チョン・ジュニョンをソウル地方警察庁(ソウル市鍾路区)にそれぞれ呼び出して事情聴取したほか、対質尋問(事件当事者の供述が一致しない場合、両者を相対させて言い分を聞く形の尋問)もしたことが分かった。警察に出頭したV.Iは「誠実に聴取に臨む」と述べたが、警察のスマートフォン提出要求には応じなかった。チョン・ジュニョンは「使っていたスマートフォンを2週間前に変えた」として、新しいスマートフォンを提出した。

 警察に関するもう1つの疑惑は、16年に発生したチョン・ジュニョンの違法撮影事件を隠ぺいしようとしたという疑惑だ。チョン・ジュニョンは当時、交際相手の女性の体を隠し撮りしたとして捜査を受けた。担当のソウル・城東警察署のチェ警衛(警部補に相当)はチョン・ジュニョンのスマートフォンのデータを復元した業者に電話をかけ、「復元不能にしてほしい」と言った。警察がスマートフォンの提出を要求すると、チョン・ジュニョンは「故障した」と答え、ソウル・江南のある修理業者に預けていた状況だった。

 チェ警衛は同日、城東警察署を通じて出したコメントで、「チョン・ジュニョンの交際相手は処罰を望まなかったが、チョン・ジュニョンが撮影の事実を認めた」「チョン・ジュニョンの弁護士が『復元できない』という意見書を持ってきたので修理業者に確認の電話をした。業者が『復元に3カ月がかかる』と言ったのでひとまず起訴意見を付けて検察に送致した」と主張した。弁護士はうそをついたが、送検したということだ。当時の捜査責任者は「スマートフォンは復元が終わったら追加の証拠として提出しようと考えていた」と言った。ミン・ガプリョン警察庁長は同日、国会で「客観的に見れば、(担当捜査官の説明は)釈然としない部分があり、捜査している」と述べた。

 カカオトークのやり取り原本の情報提供を受けた国民権益委員会のパク・ウンジョン委員長は「警察との癒着関係・ずさんな捜査・動画流布・性犯罪に関する内容があった」と述べた。今月11日に国民権益委員会から捜査依頼を受けた検察は、事件をソウル中央地検に割り当てた。法務部(省に相当)の朴相基(パク・サンギ)長官は「警察が関与した疑いが報道されたためだ」と説明した。ただし、検察が直接捜査するのか、警察に捜査を指示するのかはまだ決まっていないとのことだ。

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