【ソウル聯合ニュース】2019年は日本による植民地時代の1919年に起きた「三・一独立運動」と大韓民国臨時政府発足から100年を迎える。韓国ではこの節目の年に、先人たちがどのようにして日本の侵奪に立ち向かい闘ったかを振り返る作品が相次いで公開される予定だ。

 先月クランクインしたチョ・ミノ監督の映画「抗拒」(原題)は、三・一独立運動に積極的に参加し、獄中でも闘争を繰り広げた独立運動家、柳寛順(ユ・グァンスン)の生涯を描く。柳寛順役には女優のコ・アソンが起用された。
 配給会社ロッテカルチャーワークスの関係者は同作の公開時期について「来年の3・1節(3月1日、三・一独立運動記念日)の公開が望ましいが、製作の進行状況によっては先送りされる可能性もある」と話している。
 ムン・ホンシク監督の「消えない火花」(原題)は三・一独立運動と、独立運動の余波が残る1919年4月に京畿道水原郡(現在の京畿道華城市)の堤岩里教会で住民が日本軍によって殺害された堤岩里虐殺事件を題材にした。
 100年前に朝鮮の独立を助け、日本に対抗し闘ったために強制追放された宣教師、フランク・ウィリアム・スコフィールドの目線を通じ独立運動の発端、全国に広まった独立運動を武力で鎮圧した日本の蛮行などを描く。
 ムン監督は「メインの撮影を終え、追加撮影を進めている。来年の3・1節または光復節(8月15日、日本による植民地支配からの解放記念日)に公開する予定だ」と説明した。
 来月9日公開の「マルモイ」(原題)は1942年の朝鮮語学会事件を脚色した作品。日本による植民地支配下で言葉と文字を守るためにハングル学者たちが繰り広げた死闘を描いた。俳優ユン・ゲサンが朝鮮語学会代表のリュ・ジョンファンを、俳優ユ・ヘジンが非識字者でありながら朝鮮語学会で働くことになるキム・パンスをそれぞれ演じた。
 朝鮮語学会事件当時、日本は朝鮮人の民族意識を高め朝鮮語禁止政策に違反したとの理由で朝鮮語学会のハングル学者33人を逮捕した。学者たちは凄惨な拷問の末に16人が収監され、12人は起訴猶予となった。収監された学者のうち2人は獄中で亡くなり、残りは1945年の光復(植民地支配からの解放)を迎え釈放された。
 独立軍が日本軍との戦いで初めて勝利を収めた1920年6月の鳳梧洞戦闘を描いたウォン・シニョン監督の「戦闘」(原題)も来年公開される。
 今年8月にクランクインした。俳優ユ・ヘジンが主に刀を武器として使う大韓独立軍のファン・ヘチョルを、俳優リュ・ジュンヨルが射撃の名手で独立軍分隊長のイ・ジャンハを演じた。
◇名監督と名俳優がタック 期待作も公開へ
 日本による植民地時代を背景にした作品以外に、名監督の新作や有名俳優の主演作なども来年公開を控えている。
 ポン・ジュノ監督と俳優ソン・ガンホは「スノーピアサー」以来6年ぶりに「寄生虫」(原題)でタッグを組んだ。
 「殺人の追憶」「グエムル-漢江の怪物-」などソン・ガンホが出演したポン監督の作品は韓国映画史に一線を画したという点で、「寄生虫」にも大きな期待が集まっている。
 ウ・ミンホ監督と俳優イ・ビョンホンは2015年の「インサイダーズ/内部者たち」に続き「南山の部長たち」(原題)で再タッグを組んだ。同作は1970年代に政治工作を主導した情報機関、中央情報部(現・国家情報院)の部長たちの行跡と裏側に迫った同名書籍を原作とする。イ・ビョンホンのほか、イ・ソンミン、クァク・ドウォン、イ・ヒジュンなど演技派俳優が出演する。
 1999年に「シュリ」で情報機関の要員と北朝鮮軍の工作員を演じた俳優のハン・ソッキュとチェ・ミンシクは20年ぶりに「天文」(原題)で共演する。
 朝鮮王朝第4代王、世宗と科学者の蒋英実(チャン・ヨンシル)の物語を描いた作品で、「春の日は過ぎゆく」「ラスト・プリンセス 大韓帝国最後の皇女」を手掛けたホ・ジノ監督がメガホンを取った。ハン・ソッキュが世宗、チェ・ミンシクが蒋英実を演じる。

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