▲パク・ソジュンは休みのとき、主にチェ・ウシク、パク・ヒョンシクら俳優仲間とビールを飲みながら過ごすという。/写真提供=Awesome ENT

 ラブコメディーの時代は終わった? 「ラブコメブルドーザー」と呼ばれる俳優パク・ソジュン(29)がそんな偏見を打ち破った。法廷ドラマ、捜査ドラマがあふれる中、ラブコメで勝負をかけた。パク・ソジュン主演のドラマ『キム秘書が、なぜなんだ』(tvN)は10%に迫る数字を出し、地上波を含む水木ドラマの視聴率ランキングで1位を記録し、最近終了した。

 「まぶしくないか。僕からあふれ出るオーラが!」。パク・ソジュンは今回のドラマで、外見も財力も兼ね備えている一方、自分自身にのめり込んでいるナルシストの財閥副会長役を演じた。その副会長を9年間支え続けたキム秘書(パク・ミニョン)が突然退社の意思を表明すると、キム秘書の大切さを感じ、恋に落ちるというストーリーだ。7月31日に対面したパク・ソジュンは「(今回演じたイ・ヨンジュンは)普段の姿と違っていてかなり大変だった」と告白した。「イ・ヨンジュンは、一人で鏡を見ながら『俺は最高だ』と言うような人間。実に感じ悪く見える役だが、憎めない感じに演じようと、本当にすごく苦労した」。ソウル芸大演技科を卒業し、2012年に『ドリームハイ2』でデビューしたパク・ソジュンは、主にラブコメ作品で注目されてきた俳優。『魔女の恋愛』『彼女はキレイだった』『サム、マイウェイ~恋の一発逆転!~』と、視聴者の記憶に残る作品はどれもラブコメ。ホラーやアクションといったジャンル物に挑戦する気はないか、という質問に対しては「作品を通じて現れる『演技のスペクトラム』はほんの一部分」と答えた。「俳優パク・ソジュンがどの程度のスペクトラムを持っているのかは誰にも分からない。同じ役であっても、どれくらい違うスタイルで深く表現するかが、その俳優が示せる演技のスペクトラムではないだろうか」

 デビュー以来休むことなく演じ続けてきたパク・ソジュンを、ファンはパク「牛(ソ)」ジュンという別名でも呼ぶ。牛のように働いてきたからだ。実際、パク・ソジュンには空白期間がない。今年初めはバラエティー番組『ユン食堂2』(tvN)に出演し、普段と異なる姿を見せてくれた。「僕は2週間休んだだけでも、不意に『僕は今、何をしているんだ』という『現タ(現実自覚タイム)』がやって来る。作品のために悩んでるとき、生きていると感じる人間だということ」。8月中旬からは映画の撮影に入る。『ミッドナイト・ランナー』でタッグを組んだキム・ジュファン監督のアクション作品『使者』で父親を失った息子を演じる。

 ドラマの撮影中だった今年5月、ヘルペスにかかった。「疲れが溜まって、一気に発症した。唇の下までひどく腫れたせいで、皮むき器でも持ってこようかという話まで出たほど」

 失敗のないヒット。なぜ視聴者に好かれると思うかと尋ねると、頭をかいた。「感謝しているが、責任感が大きい。耐えなければならない重みというか…。今は人格まで論争になる時代じゃないか。イ・ヨンジュンのように完ぺきではないけれど、成熟した人間になりたい。幸せを与えられる俳優になりたい」

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