女優ソン・ソンミ(写真)の夫を殺害した容疑で裁判にかけられている20代の男性に対し、検察が懲役15年を求刑した。

 検察は14日、ソウル中央地裁刑事合議28部(崔炳哲〈チェ・ビョンチョル〉部長判事)で開かれた、29歳の被告に対する殺人事件の公判で「この事件で死亡した被害者は非常に残念で悔しかっただろう。罪質は非常に悪く、結果もまた極めて重大」として、このような求刑を行った。

 検察は「遺族も、被告が教唆犯の手先にすぎず、遅まきながらではあるが自分の過ちを心から反省している点などを参酌して欲しいという意見を表明している。これに加えて、罪に相応の刑罰を科さなければならないという刑事訴訟法の大原則、こうした凶悪な犯罪が再び起きてはならないという点を考慮した」と説明した。

 被告は最終弁論で、しばしば涙を流しつつ「間違っていた。被害者と遺族に、本当に申し訳ない。与えられた通り罰を受けたい」と語った。

 被告は昨年8月にソウル市瑞草区の弁護士事務所で、ソン・ソンミの夫コさんを、あらかじめ準備していた刃物で刺して死亡させた罪に問われている。

 被告は、コさんを殺してくれたら20億ウォン(現在のレートで約2億円。以下同じ)出すという教唆犯の請託を受け入れ、このような犯行に及んだことが分かっている。

 教唆犯は、数百億ウォン(100億ウォン=約10億円)規模の財産を持つある在日韓国人資産家の孫で、死亡したコさんはその資産家の外孫(娘の子ども)だった。教唆犯は、祖父の財産問題でコさんと対立したため、被告に殺人をそそのかしたという。

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