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性暴力疑惑のキム・ギドク監督、海外に滞在中?
MBCの『PR手帳』が発端のわいせつ疑惑が拡大する中、物議を醸しているキム・ギドク監督本人の行方が分からなくなっている。キム・ギドク監督は韓国国内にはいない、という声もある。
複数の関係者が、イーデイリー・スターinの取材に対して「キム・ギドク監督はベルリン国際映画祭の直後、中国に行ったらしい」「海外で進めていたプロジェクトがあったが、そのプロジェクトのため中国と香港を行き来しているようだ」と伝えた。
キム・ギドク監督は、2013年公開の映画『メビウス』撮影中に女優のほおをたたき、事前協議なくベッドシーン関連の撮影を強要したという理由(暴行・強要・強制わいせつ致傷等)で告訴された。これに対しキム・ギドク監督は「演出者の立場から最善を尽くす過程で生じた誤解」だと釈明した。検察は、暴行の嫌疑についてのみ認めて略式起訴し、ほかの嫌疑については証拠不十分で不起訴とした。裁判所は、キム・ギドク監督の暴行の罪に対し略行命令として500万ウォン(現在のレートで約49万9000円)の罰金刑を言い渡した。
キム・ギドク監督は、裁判所が暴行罪を認めたものの、23本目の長編映画『人間、空間、時間そして人間』でベルリン国際映画祭に招待され(パノラマ部門スペシャル)、これに応じた。監督は記者会見で、論争になっている点について「判決には全く同意しないが、責任を取らなければならないと考えている」という意見を述べた。言い訳しているような監督の釈明は、その後も陰口をたたかれはしたが、キム・ギドク騒動はこれで峠を越えたようでもあった。
そうした中、今月6日に『PD手帳』で、キム・ギドク監督の作品に出演した女優やほかのスタッフによる性暴力被害の証言が行われ、キム・ギドク監督はまたも論争の渦中に立たされた。
キム・ギドク監督が海外にいるらしいという話に、映画界のある関係者は「『PD手帳』での取材の過程で、事実確認のため連絡が行っただろうし、本人もメールで制作陣に立場を表明した。昨年から女優暴行事件で論争の中心にいた人物が、海外プロジェクトのためだとしても、この状況で釈明もなく海外にいるというのは波紋を呼ぶと予想され、逃げたと思われても仕方ないのではないか」と指摘した。なおキム・ギドク監督自身とキム・ギドク・フィルム側は、メディアの連絡を避けている。