世界的な名所の一つ、オーストラリア・シドニーのオペラハウスのように、海を眺めることができる大型公演会場「釜山オペラハウス」が今年上半期中に着工となる。2008年に釜山市とロッテグループが1000億ウォン(約100億円)寄付の約定を結んでから10年目のことだ。

 釜山オペラハウスは北港再開発エリアの海洋文化地区に建設される。釜山市は1月21日、「海洋水産部(省に相当)が最近釜山港北港オペラハウス実施計画を承認、公示したことにより、今年上半期中に着工となる予定だ」と発表。北港再開発エリアの海洋文化地区内の2万9542平方メートルの敷地に建物面積5万1617平方メートル、地下2階・地上5階の規模となる。ロッテグループの寄付金1000億ウォンに市費などを合わせ、事業費2500億ウォン(約250億円)が投入される。2021年完成予定。大劇場(1800席)、小劇場(300席)、展示室、付帯施設などからなる。ユン・ジュンヨン釜山市オペラハウス推進団長は「オペラ、バレエ、ミュージカル、演劇などの公演が行われる、東南圏最大規模の専門公演会場。オーストラリア・シドニーやノルウェー・オスロのオペラハウスのように、建物自体が釜山の象徴となるだろう」と語った。

 釜山オペラハウスは、世界的な建築設計事務所スノヘッタが設計を手掛ける。建物の形は天と地を傾斜面で連結する幾何学的構造が特徴。3面が海に面しており、美しい眺めが一望できる。地面と屋上連結する傾斜面は、都市と海を結ぶ洞窟を形状化したもの。キム・ドクヨン釜山市オペラハウス建立チーム長は「海を360度円形に望み、傾斜面の洞窟路に沿って上がっていく屋上は展望台として活用される」と説明した。

 国際クルーズターミナル、釜山駅乗り換えセンターなどが隣接している立地的特性を生かし、韓国国内の観光客をはじめ、クルーズ船でやって来た観光客を誘引する国際海洋観光の拠点施設の役割も果たすことになる。

 釜山オペラハウスの建設は、2008年に釜山市とロッテグループが1000億ウォンの寄付約定を結んだ後、2016年に敷地の無償賃貸協約を締結、2017年に海洋水産部の釜山港北港港湾再開発事業計画の変更承認を受け、昨年末に実施設計を終えた。

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