K-POP
【コラム】BTS(防弾少年団)の成功DNA
「BTS」という名前は海外の方でよく知られている。7人組男性アイドルグループ「防弾少年団」の英語名だ。昨年11月19日(現地時間)、米国の3大音楽授賞式の1つ「アメリカン・ミュージック・アワード(American Music Awards、以下AMAs)2017」の受賞ライブパフォーマンスで米国デビューを飾り、最高の人気を享受している。5月のビルボード・アワードではファンが一番多い歌手に贈られる「トップ・ソーシャル・アーティスト賞」を手にした。これはかつて世界のポップスター、ジャスティン・ビーバーが6年連続で受賞した部門だ。最近では『ジミー・キンメル・ライブ!』『エレンの部屋』といった全米放送の人気トーク番組に相次いで出演し、流ちょうな英語を披露した。動画共有サイト「ユーチューブ」の再生回数が数十億回に達し、全世界のソーシャル・メディアで絶えず話題となっている。2013年にデビューして以来、わずか4年で世界のポップ音楽市場で最大の成功を収めた「K-POPスター」になった。
ビルボードは17組のAMAs受賞ライブパフォーマンスのうち、防弾少年団のライブパフォーマンスを5番目に印象的だったとして、「英語圏ではダンスフォーメーションとパフォーマンスが最優先の『ボーイバンド(boy band)』を見なくなって久しいため、我々は(そうしたボーイバンドが放つ)エネルギーがどれだけ強力なのか忘れていた」と評価した。。世界の主な音楽市場で華麗なステージパフォーマンスを前面に出すアイドルは1990年代以降、ほとんど見られなかった。しかし、需要は引き続きあった。アイドルを前面に押し出したK-POPがその市場を攻略した。さまざまな数値がK-POPの成功を証明している。韓国音楽産業の1年間の輸出額は約4139億ウォン(約428億円、コンテンツ振興院・2015年)前後まで成長した。防弾少年団の成功はこうした基盤があってこそのものだ。
それでも疑問は残る。なぜ防弾少年団なのだろうか? ほぼ同じ完成度の曲やダンスを見せるK-POPアイドルは多い。防弾少年団はSMエンターテインメント・YGエンターテインメント・JYPエンターテインメントといった大手芸能事務所の所属でもない。海外で先に人気が出るまでは少女時代やBIGBANGなど韓国人なら誰でも一度は名前を聞いたことのある有名アイドルでもなかった。それにもかかわらず、外国人はほかのグループではなく防弾少年団に最も熱狂している。
音楽評論家などの専門家は、その理由としてソーシャル・メディアの活用を挙げる。防弾少年団はメンバーの個人アカウントをなくし、グループのアカウントだけを共同で使っている。曲を発表する基本的な活動のほか、少なくとも1週間に2-3件ずつ自主制作コンテンツをソーシャル・メディアを通じて出している。特にツイッターやユーチューブに集中してアップしている。レコーディングや振り付け練習だけでなく、ペットと遊んだり、料理したりする姿など、あらゆる日常を動画で公開している。大手芸能事務所のアイドルが韓国のテレビ番組を通じたプロモーションに固執している一方で、防弾少年団は彼らならではの方法で新たな市場の開拓に乗り出したのだ。
海外で韓国のテレビ番組を見るのは難しいが、ツイッターやユーチューブは制限なく楽しむことができる。おかげで、海外のファンもリアルタイムで防弾少年団のコンテンツを楽しめる。国内での基盤が弱いからとあきらめずに、海外に目を向けてソーシャル・メディアでファンを攻略したチャレンジ精神こそ防弾少年団の成功DNAではないだろうか。