俳優イ・ビョンホンが、脚本家キム・ウンスクとの作業に期待を示した。

 イ・ビョンホンは来年ドラマに出演する。実に9年ぶりのことだ。イ・ビョンホンが9年前に出演した『IRIS -アイリス-』は平均視聴率28.4%(ニールセン・コリア調べ)をマークし、スパイドラマの新たな地平を開いたと評されている。

 『IRIS -アイリス-』の次にイ・ビョンホンが選んだドラマは、キム・ウンスクが手掛ける新作『ミスター・サンシャイン』(tvN)。同作は、辛未洋擾(=しんみようじょう。1871年の米国艦隊による朝鮮攻撃)のとき軍艦に乗り組んでいて米国に行き着いた一人の少年が、米国軍人となって祖国・朝鮮に戻り、そこで繰り広げられる義兵たちの物語だという。イ・ビョンホンとキム・ウンスクがタッグを組む上、キム・テリ、ユ・ヨンソク、ピョン・ヨハン、チョ・ウジンなどこれまで発表されたキャスティングだけでも、来年上半期最高の期待作と言えるだろう。

 「率直に申し上げると、脚本家キム・ウンスクさんのことはよく知りません」

 イ・ビョンホンはこう言って笑った。これまでしばらくの間、イ・ビョンホンは映画に力を注いでいた。『IRIS -アイリス-』自体も久々のドラマ出演で、2000年以降はイ・ビョンホンのドラマ出演そのものが多くない。キム・ウンスクは2000年代初めに『太陽の南 -愛と復讐の果て-』でデビューし、『パリの恋人』や『オンエアー』などの作品で頭角を現したが、これまで二人の接点はなかった。イ・ビョンホンがキム・ウンスクを知らないと言ったのも無理はない。

 だが、今回脚本を手掛けたのがキム・ウンスクだったことで、イ・ビョンホンにドラマ復帰を打診することができた。イ・ビョンホンは映画界からのラブコールが絶えない俳優で、特定のジャンルに偏ることなく、さまざまな作品・配役で卓越したフィルモグラフィーを積み重ねている。実のところ、イ・ビョンホンがドラマに目を向ける理由はない。

 イ・ビョンホンは、周囲の評判や戦略に基づいて作品を選ぶような俳優ではない。最も重要な判断基準は「どれくらい面白いか」「どれくらい共鳴できるか」感じる自分自身だ。イ・ビョンホンがキム・ウンスクの作品を選んだのは、言い換えれば、キム・ウンスクなら、自分の気持ちが動くセンスを見せてくれるだろう、という信用があったからだ。加えて今回は、所属事務所BHエンターテインメントのソン・ソクウ代表による強力な説得もあった。

 「キム・ウンスクさんの脚本は本当にいいそうじゃないですか。そんなにいいなら、キム・ウンスクさんの、そのいいせりふを僕の口で、僕の演技で表現してみたらどうかと気になりましたね。脚本家にも俳優にも、自分の文章や言葉をうまく表現できる時期があると思います。キム・ウンスクさんがそういう時間を過ごしていて、僕もそうなら、一度一緒にやってみたいと思ったんです」

 なおイ・ビョンホンは最近、作家・金薫(キム・フン)の小説を映画化した『南漢山城』で吏曹判書・崔鳴吉(チェ・ミョンギル)を演じた。

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