2016年の韓国人出国者数は2238万人で、初めて2000万人を突破した。このように海外旅行に出掛ける人が増え、旅行の目的や旅行商品選びのポイントも、時代に合わせて変化を遂げている。有名な観光地を短期間でめぐるよりは、個人の趣向や関心事にポイントをしぼった、いわゆる「テーマ旅行」が最近注目を集めている。

　インターパークツアーは今年6月19日から28日にかけて、韓国の成人男女982人を対象に旅行テーマや人気の旅行先などに関するアンケートを実施し、その結果を発表した。

◆「食道楽」旅行が圧倒的

　希望する旅行テーマを尋ねたところ、回答者の54.0％が「食道楽」を挙げた。続いて、現地でさまざまなレポーツ（レジャーとスポーツを合わせた造語）を楽しむ「アクティビティ」が11.3％で2位に。観光と合わせて展示や公演などを観覧する「趣味に合うもの」が9.7％で3位だった。

　「食道楽」旅行に出掛けるなら、一番行ってみたい場所はどこかという問いには、回答者の33.1％が日本と答えた。続いて香港が20.0％で2位。以下、台湾（16.3％）、フランス（15.6％）の順で続いた。

　なお、「食道楽」旅行のガイドとして一緒に出掛けたい人を尋ねたところ、俳優イ・ソジンが24.8％で1位になった。続いて料理研究家のペク・チョンウォンが22.6％で2位。そのほか芸能人並みの人気を誇るスターシェフたち（16.6％）、フードコラムニストのファン・ギョイク（16.3％）らが上位に入った。

◆ショッピングはイタリア、テレビに登場したロケ地めぐりではケベック・シティー

　「ショッピング」旅行で最も行ってみたいのは、ブランド品がお手頃価格で購入できるイタリアが25.1％で1位になった。以下、ビーチリゾートとショッピングを一緒に楽しめるグアムが2位（22.8％）、おやつやキャラクター商品が豊富な日本が3位（15.0％）だった。

　映画やドラマの舞台となった場所を訪ねる「名所」旅行では、ドラマ『寂しくて光り輝く神－鬼』（tvN）の撮影が行われたカナダ・ケベック・シティーが18.8％で1位だった。以下、ファンタジー映画の舞台としてたびたび登場するアイスランド、ニュージーランドがそれぞれ14.5％、14.0％で後に続いた。また、バラエティー番組『ユン食堂』（tvN）の撮影が行われたインドネシアのギリ・トラワンガン島が12.8％だった。

◆テーマ旅行の同行者は家族、優先事項はコスパ＆スケジュール

　一緒に旅行したい人を尋ねる質問には、回答者の35.8％が家族と答え、恋人（27.9％）、友人（23.6％）が後に続いた。一方、一人で旅行したいという回答は10.6％に過ぎず、テーマ旅行は、共感できる親しい人たちとするのが好まれていることが分かった。

　テーマ旅行商品を選ぶとき、最も重視する点については、回答者の38.6％がコストパフォーマンスを挙げた。続いてスケジュール（31.4％）、体験プログラムの内容（17.9％）の順だった。テーマ旅行では金額はもちろん、旅行のテーマに合ったスケジュールや体験が重要な要素になると分析された。