10日、ソウル市麻浦区のソウル・ワールドカップ・スタジアムで行われたBIGBANGのリーダー、G-DRAGON(28)=本名:クォン・ジヨン=のソロコンサート。公演後半のステージでライトが消えると、スタジアムの数カ所に設置された大型電光掲示板に国内外の有名人たちのインタビュー映像が映し出された。中国の人気ピアニスト、ラン・ラン(34)=郎朗=はこの映像で、「G-DRAGONはK-POPを世界に知らしめたスターだ」と語った。

 BIGBANGとラン・ランは昨年3月、中国のビルボード・チャートに相当する「QQミュージック・チャート」の授賞式「QQミュージック・アワード」で知り合った。この授賞式でBIGBANGはヒット曲「Loser」を歌い、ラン・ランは前奏部分をピアノで演奏した。今月8日にリリースされたG-DRAGONのソロアルバムは、韓国の8つの音楽配信チャートはもちろん、中国のQQミュージック・チャートでも総合新曲部門やミュージックビデオ部門など5つで同時に1位になった。中国ではこの日、デジタルアルバムの売上枚数だけで76万枚に達した。韓国の終末高高度防衛ミサイル(THAAD)配備問題以降、中国では「限韓令(韓流制限措置)」が下されたが、韓中外交に嵐が吹き荒れてもK-POP人気はなんとかそれをしのいでいた。

 観客4万人が集まった同日の公演は、G-DRAGONが4年ぶりにソロアルバムをリリースして意欲的な活動を展開するステージだった。この日のチケット(平均11万ウォン=約1万800円)の売上は44億ウォン(約4億3000万円)に上った。ところが、G-DRAGONが所属する5人組人気グループBIGBANGにとっては「いい知らせ」と「悪い知らせ」が重なった1週間だった。G-DRAGONの新譜リリースとソロコンサートが「朗報」だとしたら、義務警察官として服務中だったメンバーT.O.P=本名:チェ・スンヒョン=が入隊前に大麻を吸引していたとして職位解除された事件は、BIGBANGとファンにとって「悲報」になってしまった。

 だからだろうか。コンサートでG-DRAGONはT.O.Pについて直接は言及しなかったが、「アルバムを作る過程でいろいろなことがあって精神的にも肉体的に大変だった」「今回公演もできなくなるところだった」「来年入隊を控えているので、ひょっとしたらこれが最後のコンサートになるかもしれない」と間接的につらい気持ちを何度か口にした。

 昨年の結成10年にあたりBIGBANGはグループ活動に重点を置いていたが、今年は各メンバーのソロ活動に比重を置いている。G-DRAGONのこの日のコンサートには実力派の女性シンガーたちが招待されてBIGBANGメンバーの空席を埋めた。同じYGエンターテインメント所属で、BIGBANGと「兄妹グループ」と呼ばれた2NE1の元メンバー、CL=本名:イ・チェリン=は赤いワンピース姿で登場、赤い衣装のG-DRAGONと「The Leaders」を歌った。一方、青いワンピースで登場したIU(アイユー)は新曲「パレット」にフィーチャリングしているG-DRAGONと歌った。

 G-DRAGONが2時間にわたり21曲をすべて歌った後も、ファンはライトの消えたスタジアムを離れずに、真っ暗な中で2009年のヒット曲「1年停留所」を約5分間、アカペラで歌った。またステージに戻ってきたG-DRAGONは「Crooked」や新曲「無題」など3曲をアンコールで歌った。発売されて三日しかたっていない新曲なのに、ファン4万人は「無題」のリフレインを完ぺきに覚えていて歌うほど熱かった。G-DRAGONはこの日のソウル公演を皮切りに、ニューヨーク・シカゴ・トロントなど北米8都市と日本・オーストラリア・タイ・シンガポールなど世界19都市を回るワールドツアーに入る。

ホーム TOP