夜になると星や月がきれいに見える静かな場所。月出山(全羅南道)の鏡布台渓谷、33万平方メートルの広々とした茶畑は目と鼻の先だ。ここは、南の金剛山と言われる月出山を背景に写真を撮るのにちょうどいいスポットとして、文化体育観光部(省に相当)が選定した場所でもある。

 全羅南道康津郡月南里の月光韓屋(韓国の伝統家屋)村(4万2030平方メートル)。ここは康津郡の代表的な帰農村と言える。2009年に土地の分譲を受けた27世帯60人が、2013年までに入居を終えた。家屋27軒全てが韓屋だ。3億3000万ウォン(約3300万円)が投じられ、1世帯当たり661平方メートル、延べ面積99平方メートルで構成されている。住民たちはそれぞれ家の庭で小さな畑を耕しているほか、村共同の畑(広さ1652平方メートル)も使用している。キム・ヨンソン里長(自治会長に相当)は「住民の年齢は平均すると50代半ばで、40代から80代までいる。帰農生活への満足度は高い」と語った。
 
 27世帯のうち、もともと康津郡で暮らしていたのは7世帯だけで、残りの20世帯はソウルや京畿道、慶尚道などから来たという。退職した教師、公務員、自営業者、サラリーマンなど経歴はさまざまだ。13世帯は韓屋体験宿泊施設の認証を受け、民泊(計48室)を営んで副収入を得ている。実のある「韓屋ステイ」の名所として知られるようになり、毎月観光客ら400人余りが村を訪れている。キム里長は「他地から多くの人がやって来て、村はいつも活気があふれている」と話している。

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