2PM出身の俳優のイ・ジュノは、最近放送が終了したドラマ『キム課長』(KBS2)で勇気をもらったという。イ・ジュノは4月5日、ソウル市鍾路区三清洞のカフェでイーデイリーとのインタビューに臨み、「悪役を演じることで、俳優としてスペクトラムを広げられたようでうれしい。視聴者からたくさん応援してもらい、俳優として引き続き挑戦できる自信が生まれた」と思いを語った。

 番組でイ・ジュノは、中央地検犯罪捜査部の検事出身で、「パク・ヒョンド会長」(パク・ヨンギュ)の財務理事を務める「ソ・ユル」を演じた。初挑戦の悪役だったが、味のある演技を見せ、好評を博した。13年封切りの映画『監視者たち』でデビューした後、映画『二十歳』、ケーブルチャンネルtvNのドラマ『記憶』を経て、いつしか俳優として成長していた。

 イ・ジュノは「2PMやソロでの活動が続き、演技活動が遅いという評価が多かったけれど、『キム課長』を通してそんな評価を解消できたみたい。これからは、アグレッシブに演技活動をやりたい」と語った。アイドルグループ出身ということで気苦労もあったが、今回の作品を通して振り払った。

「きちんと寝られないほどしんどい撮影でしたが、得るものは本当に多かったです。撮影陣と制作陣、双方腹を割って意見を言える撮影現場が楽しかったですね。ナムグン・ミン先輩との『男同士の付き合い』の演技もアドリブでしたが、『オーケー』のサインをもらえました。最初は『これでいいのか?』と思っていて、いい評価が出たのが不思議でした。その後はぐんと自信がつきました」

 イ・ジュノは、自分自身を「大器晩成型」と表現した。2PMで活動していたころ、ほかのメンバーに比べあまり注目されず、気に病んだこともあった。なぜ分かってくれないのかと、かなり悩んだ。一時「Rain(ピ)そっくり」といわれはしたが、これを利用はしなかった。「誰かに迷惑をかけながら有名になりたくはなかった」という。

「デビュー作の『監視者たち』は、僕がけがで手術を受けて2PMの活動ができないとき、オーディションの提案を受けました。当時は、僕が得意に思っていたアクロバティックダンスもできなくて、挫折していましたが、これはチャンスになり得ると思いましたね。そのころの僕は、自信がありませんでした。ギプスをはめたままオーディションを受けたのを思い出します。なぜ僕がキャスティングされたのかはよく分かりません。でもそれが、自分の心を鎮めるきっかけになりました。とりあえず挑戦することが大事だと思います。その後は『できる』と信じてやれるようになり、今ではなんでもうまくできそうですよ。『キム課長』は、僕の勇気に力を与えてくれました」

 自信には責任が伴う。イ・ジュノは『キム課長』の撮影開始前、2カ月あまりにわたって一日一食の生活を続け、鋭敏さを維持した。それが周りの人に迷惑をかけるのではと思い、家にじっと引きこもっていた。彼は「飼ってるネコを眺めながら、一人で演技の練習をするほどだった」と語った。

 『キム課長』を終えたイ・ジュノには、出演オファーが殺到しているという。彼は「作品を終えてまだそんなに経っておらず、どういう作品なのかは分からないが、事務所に問い合わせが来ているらしい」と語った。2PMメンバーであると同時にソロ活動も行っているイ・ジュノは、幸せな悩みを抱えることになった。『キム課長』で演じた味のある悪役の延長でいくのか、それとも別のキャラクターをこなすのかもまだ決まっていない。ただ「何か新しい挑戦をするのではないか」という言葉を残した。

 優先するのは2PMの活動だ。イ・ジュノは「僕のルーツは2PMにあるということは、いつも変わらない事実。演技への欲はあるけれど、グループ活動が先。これはファンやメンバーとの約束でもある」と語った。

 「2PMで活動して、もう10年になります。僕たちがいつまで一緒にできるだろうかという悩みは、いつもあります。ほかのメンバーも同じです。一つ、約束したことがあります。僕たちが違う夢を持って別の路線に進んでも、応援すること。契約が終了して事務所が別になっても、2PMという名前で一緒にやろうとね」

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