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八尾島から於青島まで、全国の美しい灯台を訪ねて…
灯台はその立地的長所がもたらす美しい風景に加え、20世紀初めの韓国近現代建築の特性が分かるという点で、深い意味を持つ。海洋水産部(省に相当)が昨年1月に小冊子として発行した「韓国の美しい灯台16景」を参考に、全国のすてきな灯台をピックアップしてみた。
■仁川・八尾島灯台
円形コンクリート造、26メートル。1903年6月1日に点灯された韓国初の灯台で、6・25戦争(朝鮮戦争)当時、仁川上陸作戦を成功に導いた場所でもある。 八尾島は夕方ごろ島に戻ってくる帆船の姿が美しく、仁川八景の一つと言われる景勝地だ。
■群山・於青島灯台
円形コンクリート造、12メートル。1912年3月1日に点灯された於青島灯台は、塔の造形美を生かすため、上部が韓屋(韓国の伝統家屋)の垂木の形になっている。真っ赤な屋根に真っ白な塔、石垣がマッチし、見事な美的感覚を誇っている。
■済州・馬羅島灯台
八角形コンクリート造、16メートル。まず島全体が天然記念物に指定されており、天恵の自然は基本。自転車で島を1周するのに1時間あれば十分だ。1915年3月1日に点灯されたこの灯台は、崖のすぐそばで海を見守っている。東シナ海や済州道南部の海域を行き交う船舶が利用する、まさに韓国の「喜望峰」灯台。
■浦項・虎尾岬灯台
八角形レンガ造、26.4メートル。1908年12月20日に点灯。韓半島(朝鮮半島)最東端、日の出で全国的に知られる虎尾岬にある。鉄筋ではなくレンガで建設され、各階の天井には大韓帝国皇室の文様であるスモモの花が刻まれており、出入り口や窓の装飾には古代ギリシャの神殿建築に見られる様式が用いられている。