映画『マスター』に出演した俳優カン・ドンウォンが、スターニュースのインタビューに応じ、「今回の映画を通して代理満足（自分ではかなえられない欲求を他者の行為により満たすこと）を感じた。痛快で、気分がすっきり」と語った。

　カン・ドンウォンは同作で、兆単位の詐欺事件を起こす詐欺師を追跡し、権力型不正まで根絶しようと奮闘する知能捜査チーム長「キム・ジェミョン」を演じた。

　カン・ドンウォンは、最近の世相との関連で映画『マスター』が一層注目を集めていることについて「こんなことまであるだろうとは思わなかったが、これ一つだけのせいで、人々がこれほど怒ったとは思わない。積み重なってきたものがあって、決定打になったという思いを抱いた」と語り始めた。

　カン・ドンウォンは「映画を撮りながら『これを見て、観客のストレスが少しでも解消したらいい』という思いがあった。僕も代理満足を感じた」と語った。

　さらにカン・ドンウォンは「いずれにせよ、韓国がとても正しい国だという思いは持っていない。僕が考えていた悪人、権力型犯罪者だとか、あるいは経済事犯とかは、単位がものすごく大きいのに、あまりに罰が軽くい。罪を犯したら罰を受けるというより、罪を犯しても力のある人と知り合いになればうまくやり過ごせる、という判断をもう持っているではないか。それくらいに、韓国社会はクリーンな社会ではないと思う」と語った。

　また「自分でも代理満足を感じたので、是非見てもらいたかった。韓国人が考える本物の正義が実践される様子を見てもらいたかった。個人的に痛快。ほかのことはわからなくても痛快だった。気分がすっきりした」と付け加えた。