仁川は、韓国最初の開港地ということで韓国版ジャージャー麺やチャイナタウンが生まれ、韓流ブームにも乗り、1960年代に失郷民(北朝鮮が故郷の人々)がエビ捕りをしていた蘇莱浦口は、首都圏の住民が好んで訪れる日帰り旅行コースとして定着した。今では韓流ブームに乗って松島までもが有名観光地に変貌した。

 このように、仁川は絶えず新たな名所が発掘されている都市だ。最近では多くの人々がサイクリング、ショッピング、MICEなど、これまでとは違うスタイルで仁川を楽しんでいる。そんな仁川の新たな名所に浮上した場所を見てみよう。

 

今年4月に改装を終えた現代プレミアムアウトレット松島の全景。ここは仁川地下鉄1号線とつながっており、首都圏の市民にとっては訪れやすい

■韓流ドラマのロケ地からショッピングの名所に跳躍、松島国際新都市

 韓流ドラマのロケ地として有名になった松島だが、最近では大型ショッピングモールの改装・着工が続いている。中でも今年4月に改装された現代プレミアムのアウトレットモールは、改装からわずか1カ月で売上450億ウォン(現在のレートで約40億5000万円)達成という成績を挙げている。

 現代プレミアムアウトレット松島は仁川地下鉄1号線とつながっており、首都圏の市民にとっては訪れやすいという利点がある。またアウトレット内にはさまざまな体験型の売り場も追加され、家族連れの訪問客がショッピングのほかにも楽しめるように整備された。

 

ヨーロッパ風のショッピングストリート形式に仕上げられているNC CUBE キャナルウォーク

 松島にはアウトレットのほかにも、エキゾチックな風景が自慢の「NC CUBE キャナルウォーク」がある。NC CUBE キャナルウォークはヨーロッパ風のショッピングストリートで、季節をテーマにショッピング棟が分けられている。キャナルウォークの中央には、道に沿って水路が流れ、異国的な雰囲気を醸し出しているのが特徴。

■会議と観光を同時に!

 仁川経済自由区域にある松島コンベンシアは、会議と観光ができる場所として脚光を浴びている。地上3階・地下1階からなる松島コンベンシアは、450のブースが設置可能な展示場、最大2000人を収容できる会議場を備えている。そのためここでは毎年、大小あわせておよそ500件のイベントが開催されている。

 松島コンベンシアは現在、900のブースが設置できる展示場と、一度に2000人に収容できる会議場、さらに12の中・小会議室を確保する拡張事業を進めている。拡張完了予定の2018年には、国際航路標識協会(IALA)など世界的な国際コンベンション行事や、展示場を全て使用する大型展示会などが開かれることになっている。

 

大小のイベントが毎年およそ500件も開かれる松島コンベンシア

 また来年4月には、永宗島に韓国初の複合リゾート「パラダイス・シティ」がオープンする。ここには、韓国最大規模の外国人専用カジノをはじめ、特1級のホテルやコンベンション施設、レストランなどが整備される。このほかにも、パラダイス・シティにはKポップ、韓国食、韓国ファッションなど、外国人が韓国の文化を楽しめる「Kプラザ」がオープンする予定だ。

■自転車に乗って楽しむ美しい景色、京仁アラベッキル

 2012年5月に開通した京仁アラベッキル(京仁運河)は、漢江下流から西海(黄海)につながる長さ18キロの内陸運河だ。ここには、ヨットやボートに乗れる船着場やオートキャンプ場、アウトレットなどが整備されている。おかげで京仁アラベッキルは、ショッピングとレジャーを同時に楽しめる、新たな観光名所に浮上している。

美しい景色を見ながらサイクリングが楽しめる京仁アラベッキル

 さらに京仁アラベッキルは、週末になるとサイクリングを楽しむ人で賑わう。京仁アラベッキルの自転車道は、全区間にわたってほとんど傾斜がなく、初心者でも無理なくサイクリングを楽しめるという利点がある。自転車に乗って目にする人口の滝や峡谷、展望台などが、アラベッキルの楽しみをさらに増している。

 アラベッキルと隣接する正西津も、多くの人が訪れる名所になっている。正西津に作られた高さ76メートルのアラ・タワーの展望台からは、西海閘門や永宗大橋を見ることができる。見通しのいい日には仁川沖の細於島まで見える正西津は、京仁アラベッキルとは切っても切り離せない観光ポイントの一つだ。

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