「気軽にでは決してないです。ぶるぶる震えながら」

 女優ソン・イェジンが、映画『徳恵翁主』に10億ウォン(現在のレートで約9209万円)投資したときの裏話を明かした。

 ソン・イェジンは7月28日昼、同作の封切に先立ちソウル市三清洞のカフェでインタビューに応じ、上記のように語った。

 ソン・イェジンは、自身がタイトルロールを演じた新作映画『徳恵翁主』に製作費10億ウォンを投資していたことが最近判明し、大きな話題となった。

 「どうして10億ウォンという大金を気軽に投資したのか」という質問に対し、ソン・イェジンは「気軽にでは決してない。ぶるぶる震えながら…。それで映画を見て、血のにじむような映画を見て、泣いてしまった」と冗談交じりに答えた。

 続いてソン・イェジンは、『徳恵翁主』に10億ウォン投資することになった本当に理由について話し始めた。何よりまず、自分が手を貸してでも、さらに完成度の高い映画を作りたかったからだという。

 ソン・イェジンは「以前は、大変な時、特に責任を感じることはなかった。自分はこれだけをうまくやろう、ということばかりに気を取られていた。この役で良い演技を見せたい、という気持ちの方が大きかった」と説明を始めた。

 ソン・イェジンは「20代を経て30代になり、今の年齢になって、自分が持つ俳優としての責任感が徐々に大きくなってきた。視野がさらに広くなった。単に演技だけをやって終わりではない。会計から始めて、映画作りがどういう構造で行われるのか理解できた」と説明した。

 さらにソン・イェジンは「商業映画なので、お金と結び付いている部分が非常に多い。時間をかけて撮れば、もっと良い結果が出る可能性は高くなる。お金をかければよくなるわけではないが、お金や予算がきついと、監督・スタッフ全員がしんどい」と語った。

 こうしたこと全てが、『徳恵翁主』にそのまま適用できるということだ。ソン・イェジンは「しかも『徳恵翁主』は歴史ドラマなので、日本ロケもあった。少ない予算でできる作品ではない。その過程が全て感じられた。何か少しでもできればという思いが生まれた」と強調した。

 ソン・イェジンは「少しでも完成度の高いものを見せたいという気持ちがある。それで、会社と相談して投資した」と語った。

 ソン・イェジンは「撮影していて『ああ、だめみたい』『監督さんがおかしな撮り方してる』と感じていたら、そうは思わなかったかもしれない」と笑い、「だんだん、一緒にやることで作品が良くなって、信頼が生まれた」と付け加えた。

 映画『徳恵翁主』は、歴史が忘れ、国が隠して来た大韓帝国最後の皇女、徳恵翁主の波乱に満ちた生き様を描いた作品。8月3日に公開を控えている。

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