▲「ビューティフル」から連想する単語を聞かれ、「トイレ」と回答  性的暴行を受けたという女性4人から告訴された歌手・俳優のJYJユチョンが、2008年に海外のラジオ番組に出演した際に描いたという絵。番組司会者に「ビューティフル」という言葉から連想される単語を3つ挙げるように言われると、ユチョンは「会話・ため息・トイレ」と答え、この絵を描いたという。写真=ツイッターのキャプチャ

 10日に人気グループJYJのメンバーで歌手・俳優のユチョン(30)がある女性から性的暴行で告訴されると、それから1週間でさらに3人の女性が性的暴行を受けたとしてユチョンを告訴した。

 ソウル・江南警察署は、女性Aさんが17日午後1時40分ごろに同署を訪れて告訴状を提出したと明らかにした。同署によると、Aさんは訴状で、「2014年6月11日夜、ソウル市江南区にあるバーで、ユチョン一行と会い酒を飲んだ後にユチョンの自宅に移動した。12日午前4時ごろ、そこのトイレで性的暴行を受けた」と主張した。さらに、別の女性Bさんも同日午後7時30分ごろ、「2015年2月21日午前3時30分ごろ、江南にあるカラオケバーのトイレで性的暴行を受けた」と訴えた。これより前の10日には風俗店の女性従業員イさん(24)、16日にはCさんがユチョンからバーのトイレで性的暴行被害に遭ったと告訴状を提出している。

 被害に遭ったという女性からの告訴が相次いだことから、インターネット上には、「今回の事件は米プロゴルフ界の『皇帝』タイガー・ウッズのセックス・スキャンダルを連想させる」という声も出ている。米国のタブロイド紙が2009年11月、「タイガー・ウッズがクラブマネージャーと不倫をした」と報道してから約2年間に、10人の女性がウッズと性的関係を持ったと暴露した。こうした波紋の広がりを受けてタイガー・ウッズは正式に謝罪すると同時にゴルフ大会出場を取り消し、セックス中毒(性依存症)の治療を受けた。

 4件の告訴は時期が違うだけで、被害者のほとんどが水商売と関係があり、性的暴行を受けたと主張する場所がトイレという共通点がある。第1の告訴人イさんは「ユチョンは4日未明、ソウル市江南区駅三洞のバー『B』に客として来て、店内のトイレで性的暴行を振るった」と主張した。第2の告訴人Cさんも、16日に代理人を通じて提出した告訴状で「ユチョンは昨年12月16日、江南区駅三洞のバー『J』の店内にあるトイレに連れて行き、性的暴行を振るった」としている。Cさんは「ユチョンはトイレに閉じ込めて性的暴行を試みた。監禁罪も適用して処罰してほしい」と要求しているという。Cさんは被害を受けた直後、「芸能人から性的暴行を受けた」と警察に通報したが、「トップスターを相手取り法的に争うのは怖い」という理由から告訴を取り消したと警察では説明している。17日に告訴状を提出したAさんとBさんも「バーでユチョンに会った」としている。

 今回の事件で最大の争点は、ユチョンの性的暴行容疑を立証できるかどうかだ。最初の告訴を除くあとの3件は、被害者が主張する性的暴行被害を受けた時点から少なくとも6カ月から2年が経過しており、容疑を立証するのは難しいとの見方が多い。10日にユチョンを告訴したが、15日に取り下げたイさんは、当時着ていた自身の下着などを証拠物として提出していたが、ほかの3人は犯行事実を証明できる物証を提出していない。ソウル市内のある警察署の女性青少年課長は「事件発生後、長い時間が経過して物的証拠がない上、陳述を変えた被害者もいるため、容疑立証は容易でない」と語った。

 ユチョンは2番目の告訴が提出された直後、所属事務所C-JeSエンターテインメントを通じて「どんな容疑でも犯罪が認定されれば芸能界を引退する」との考えを表明した。同事務所は4番目の告訴が提出された後、「告発人全員を虚偽告訴と恐喝で訴える」とコメントした。

 ユチョンの一部ファンも動揺している。コミュニティーサイト「DCインサイド」でユチョンが所属する3人組グループJYJを支持するファンたちは同日、「物議を醸したユチョンを非難し、彼に関連するあらゆる活動やコンテンツを徹底的に排斥する」と表明した。

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