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韓国ドラマで「男性年上カップル」増えているワケは?
ドラマの男性・女性主人公の間に、年齢の「逆転現象」が起きている。ここ数年の主流だった「男性年下カップル」は減り、今年に入って「おじ・めい関係カップル」が急増している。
現在放送中の週末ドラマ『獄中花』(MBC)に出演しているコ・ス(37)とチン・セヨン(22)の年齢差は15。KBSの月火ドラマ『町弁チョ・ドゥルホ』のパク・シニャン(47)とカン・ソラ(26)はなんと21歳差。SBSの水木ドラマ『タンタラ』のチソン(39)とGirl’s Dayヘリ(21)も18歳の差がある。最近放送が終了したドラマでも、『結婚契約』(MBC)のイ・ソジン(45)とAFTERSCHOOLユイ(28)は17歳差、『太陽の末裔』(KBS)のチン・グ(35)とキム・ジウォン(23)は12歳差だった。14日に放送が始まるSBSの週末ドラマ『美女コン・シム』では、主役を務めるナムグン・ミン(38)とGirl’s Dayミナ(23)の間に15歳の差がある。
昨年までは、30代の女優と20代の男優をマッチさせた男性年下カップルが大半だった。ハ・ジウォン(37)、スエ(36)、キム・テヒ(36)、コン・ヒョジン(36)、チャン・ナラ(35)などがキム・スヒョン(28)、ソ・イングク(28)、チュウォン(28)など年下の男優と共演した。ドラマのメーン視聴者たる30-40代女性の目線に合わせて女優を起用し、視聴者が好む斬新な男優と組み合わせるケースが多かった。
ところが最近になって、「おじ・めい」に相当する年の差カップルが明らかに増えた。15年の経歴を持つSBSのあるプロデューサー(PD)は「チャンネルが多様化してドラマも増えたことで、事業性や商品性に優れた20代男優のキャスティングは徐々に難しくなっている。安定した演技力を持つ30-40代の男優と、チャレンジングな20代女優をマッチさせ、バランスを取ろうとしている」「次第に高齢化していく地上波テレビの主な視聴者の年代を考慮して、中高年層もよく知っている俳優と交渉する傾向もある」と語った。
また、KBSドラマ局の関係者は「視聴者の目が肥えてきたので、役割にぴったり合った俳優を起用する『適役キャスティング』がさらに重要になった。以前は、人気のある芸能人を連れてきてとにかく恋愛させるだけでも通ったが、今ではキャスティングと演技力に納得いかなければ視聴者がそっぽを向く」と語った。さらに、テレビ評論家のチョン・ソクヒ氏は「『太陽の末裔』のソン・ジュンギとチン・グ、『オ・ヘヨン』(tvN)のエリック、『子どもが5人』(KBS)のアン・ジェウクのような、成熟して深みのある男性キャラクターに女性視聴者が飢えていた。単なるロマンスを越えて、俳優本来の演技力と(俳優自身が持つ)『アウラ』が必要なジャンルのものが増えているのも理由の一つ」と語った。