映画『男と女』(イ・ユンギ監督)に出演した俳優コン・ユ(37)が、ラブラブなロマンチック・コメディーより、もう少し深い愛の物語をやってみたかったと話した。

 映画『男と女』(2月24日公開)の公開に先駆け、コン・ユは18日、ソウル市鍾路区三清洞でインタビューに応じ、「今回が初めてのラブストーリー映画」と話した。同作は、雪に覆われたフィンランドで、激しく惹かれあった男と女の物語を描いた作品。コン・ユは名前も知らない女性に強く惹かれて執着するギホン役を演じ、チョン・ドヨンと共演した。

 「ロマンチック・コメディー系の作品にたくさん出演してきましたが、初めて正統派ラブストーリーをやりたいと強く思いました。シナリオを受け取ったとき、気分がよかったです」

 待っていたジャンルだったし、チョン・ドヨンと共演できることから喜んで、それほど悩まず出演を決められたと打ち明けた。「ラブストーリーをやりたいけれど、やるならチョン・ドヨン先輩とやりたいと内心思っていました」とし、「その2つの願いが一度に叶いました。近くで(チョン・ドヨンを)見ながら、撮影過程が楽しかったです。いろいろと学んだし、反省もしながら演じました」と明るく笑った。

 「カンヌの女王」チョン・ドヨンと比べられることは心配していなかった。演技で打ち負かそうと思ったことは一度もなかった。それがまさに、彼とチョン・ドヨンが違和感なく釣り合いが取れ、禁じられた恋に落ちる男女の物語を描けた理由だった。

 「作品に出演するとき、相手役を重要視します。一緒に演じる人を思いやり、リラックスさせてあげてこそ、その人のベストが出るのではないですか? たぶん、相手を打ち負かそうという考えでアプローチしたら、逆に相手に食われる可能性が大きくなると思います」

 チョン・ドヨンとの共演は、ただ単純に楽しかったというコン・ユ。「少し不十分かな、物足りないかな、ということを一度も思うことなく演じたと思います」とし、「あまり気にしませんでした。もし、観客から“コン・ユがチョン・ドヨンに押されてるね”と言われても、気分は悪くないと思います。ダメでもともと」と冗談を飛ばした。「それなら、ソン・ガンホ先輩とはできないですよ。すべて自分の役割というものがあるんだと思います」

 また、コン・ユは成熟した愛の物語への愛情も示した。「いくら現実的に見せるといっても、ドキュメンタリーでない限り、ファンタジーを捨てることはできない」とし、「30代後半になり、これぐらいの年の男として、自分に醸し出せるものは何かと考え、大人の物語をやってみたいと思いました」と話した。

 「テレビドラマでは、それほど深く、繊細に表現するのは簡単なことではありません。映画、それも青少年観覧不可等級で、少し自由に見せられるのではないでしょうか。ソフトなものより、もう少し深い物語をやりたいと思っていました」

 そして、「これまで出演してきたラブラブでスイートな作品は、全て“子ども”の愛という感じ。なぜドラマに出演しないのかとあちこちで言われますが、見る方が若く、好意的に見てくださるからそうであって、いざ自分がやろうと思うとぞっとします」と笑い、「ドラマ自体、出演しないというわけではありません」と語った。

 コン・ユが女性ファンのため、もう一度吹っ切って、ロマンチック・コメディーに出演する日が再び訪れるだろうか。やろうという意見が多いというコン・ユは「もう少し考えてみる」というかのように、ニッコリ笑って見せた。

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