スターインタビュー
映画「桃梨花歌」に主演missAのスジ
【ソウル聯合ニュース】ガールズグループmiss A(ミスエー)としてデビューし、韓国映画「建築学概論」(2012年)に出演後は「国民の初恋」と呼ばれるようになったスジが、25日に韓国で公開される「桃梨花歌」(原題)で3年ぶりに映画に出演する。 19日にソウル・鍾路のカフェでインタビューに応じたスジは「観客の目に私の演技がどのように映るかはプレッシャーになりません。振り返ってみると、多くのことを学ぶことができ、幸せな時間でした」と淡々と語った。 「桃梨花歌」は、朝鮮王朝時代末期、女性が伝統芸能「パンソリ」の歌い手になることが禁じられていた時代を背景に、女性初の歌い手となった実在の人物、珍彩仙(チン・チェソン)の物語を描いた。 彩仙を演じたスジは「私は能力不足なので毎回ベストを尽くしました。パンソリ、歌唱力も重要ですが、心を伝えることも同じぐらい重要だと思ったので、感情がうまく伝わるよう努力しました。私の演技に後悔はしていません」と言い切った。 3年ぶり、2作目となる出演映画に「桃梨花歌」を選択した理由について「台本を読んでみたら、とても良かったし、ぜひ出演してみたいと思いました」と説明した。両親の反対をよそに、歌手を目指して歌やダンスの練習に明け暮れた練習生時代のころに味わった感情もよみがえり、感情移入もしやすかったという。「感情移入は難しくありませんでした。台本には私の心を熱くする何かがありました。この作品をやらなければ、とても後悔しそうだったのです」 スジは同作品で、前作に比べはるかに見せ所の多い役を演じた。師匠の申在孝(シン・ジェヒョ)に弟子入りし、血のにじむような努力の末に真の歌い手として成長する姿を演じるため、実際に1年近くパンソリも習った。「パンソリは楽譜がないので習うたびに感触が違うのです。すぐにメロディーを忘れてしまうので、レッスンのときに録音したものを聞きながら、何度も復習しました。最初は遠い存在のように感じられましたが、実際に習ってみると思っていた以上に親しみを感じることができ、今では鼻歌を歌うほどパンソリへの愛情が湧いてきました。今後も習い続けようと思います」 映画には長時間雨に濡れるシーンや水に飛び込むシーンがある。「おかげでしょっちゅう風邪をひき大変でした。大雨の中で叫ぶシーンでは喉を痛め、寒い日に水に入るシーンを撮影したときは足首が切り取られるのではないかと思ったほどです(笑)」 また、当初は標準語で演技することになっていたが、撮影初日、純朴さを表現するため彩仙の出身地である全羅道の方言を使うよう突然変更されるなど、現場の雰囲気は決して気楽なものではなかった。 「国民の初恋」というイメージを維持できる作品に出演した方が良かったのではないかと尋ねると「この作品がどうしてもやりかったのです。ロマンチックコメディーや恋愛物の出演オファーが来て、それらがとてもやってみたい作品だったら出演していたと思います」という答えが返ってきた。申在孝を演じた俳優のリュ・スンリョンからは、「桃梨花歌」に出演したのは「賢い選択だった」と言われたそうだが、「最初はそれがどういう意味だか分かりませんでした。そのようなことはあまり考えていなかったので」と振り返る。 スジは、自分がやりたいと思ったことにこだわり続けるタイプだと語った。ガールズグループ出身の女優に対する先入観を打ち破るためにも、演技をうまくやりたいという思いが強いことも隠さない。 女優としてのイメージが次第に強まっているが、歌手ではなく女優業に専念する考えはないのだろうか。「今はまだどちらもやりたいです。いつか考えが変わるかもしれませんけど。私にとっては『お母さんとお父さん、どっちが好き?』という質問と同じですね」