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モデル出身の演技者がドラマ・映画で大活躍
『女王の花』のイ・ソンギョン、『Who Are You-学校2015』のナム・ジュヒョクら、ドラマで主演
「インスタグラム」などSNSで交流し、アイドルグループに匹敵するほどファン増加
最近、ドラマや映画に出演する俳優の平均身長が以前に比べ高くなったと感じるなら、それはただ感じるだけではなく、現実だ。現在、地上波で放送中のドラマには、モデル出身の演技者たちが出演している。
『女王の花』(MBC)、『上流社会』(SBS)でそれぞれ主演を務めるイ・ソンギョンとソンジュンはモデル出身だ。モデルのイ・スヒョクは『夜を歩くソンビ』(MBC)、キム・ジェヨンは『君を覚えてる』(KBS第2)に出演。上半期に放送されたドラマを振り返ると、『Who Are You-学校2015』(KBS第2)の主演はナム・ジュヒョク、『ブラッド』(KBS第2)はアン・ジェヒョン、『ピノキオ』(SBS)はイ・ジョンソクとキム・ヨングァン。彼らは俳優になる前、モデルとして人気を集めていた。ドラマや映画、CMなどで最高の人気を誇るキム・ウビンもモデルとして活動していた。モデルが新たな顔として浮上している。
■アイドルのような人気を享受するモデルたち
1990年代、俳優・女優として脚光を浴びていたのはテレビ局の公開採用や美人コンテスト出身者だった。キム・ヒソンやチャン・ドンゴンのように目鼻立ちのハッキリした演技者がドラマや映画で主演の座をつかんだ。2000年代に入り、アイドルがマルチエンターテイナーとして脚光を浴び、ユン・ウネやソン・ユリ、チョン・リョウォンら元アイドルグループのメンバーが女優として積極的に活動を始めた。そして2010年以降、演技者として新たに浮上したのが、まさにモデルだ。時代によって、視聴者の好む顔が変化しているというわけだ。
モデルたちはすでにアイドル並みの人気を誇っており、テレビや映画に出演しているほど。モデルエージェンシーYGKプラスのコ・ウンギョン代表は「最近はモデルエージェンシーにもファンがプレゼントを訪ねてくる。伏日(暑気払いで滋養食を食べる日)には、事務所のスタッフに参鶏湯(サムゲタン)まで振る舞ってくれる。モデルたちのファン層はアイドルグループに匹敵する」と話した。ファンは「インスタグラム」など、写真を媒介としたソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を通じて生まれる。モデル出身の女優イ・ソンギョンの「インスタグラム」のフォロワーは120万人に達する。アイドルグループKARAの人気メンバー、ハラのフォロワーは77万4000人ほどだ。
マネジメント専門企業では、このような変化をいち早くキャッチしている。YGエンターテインメントはKプラスというモデルエージェンシーを買収。社名をYGKプラスとし、ナム・ジュヒョク、イ・ソンギョン、ステファニー・リーらモデル出身の演技者を輩出した。
■整形していない個性的な顔が好まれる?
モデルの人気が上昇している最大の理由は、「プロポーション」を重視する時代だからだ。YGKプラスのコ代表は「1990年代や2000年代も、チャ・スンウォンやチン・ヒギョンらモデル出身の演技者がいたが、大部分は画面に収めるには大き過ぎるという理由で、演技者としてデビューできなかった」と打ち明けた。
ファッションに熱狂するミレニアム世代(1980年代から2000年代前半に生まれ、ITに精通し、トレンドに敏感な世代)が大衆文化で主導権を握り、背が高くスリムな人が羨望の的となった。俳優としては新人だったアン・ジェヒョンを映画『ファッション王』(2014)に主演として起用したオ・ギファン監督は「10-20代の観客の傾向を調査した結果、背が高くてオシャレな、モデルのような人を好んでいた。だからアン・ジェヒョンは演技をする前からすでにかなりの数のファンを抱えていた」と語った。
ある映画制作会社の代表は「整形の痕跡がある演技者を、観客は『整怪(整形怪物)』と呼び、嫌悪感を示す。人形のように美しい人を好む時期もあったが、最近は完璧な目鼻立ちでなくとも、自然な顔の人を好む傾向にある」と分析。YGKプラスのコ代表は「モデルはデザイナーから個性の強さを要求されるため、整形をするケースの方が珍しい」と語った。