タレントのクララが所属事務所の会長を脅迫した疑いをめぐり、このたび容疑が晴れた。

 ソウル中央地検は15日、脅迫容疑で告訴されたクララと父親イ・スンギュ氏について「罪にならない」との判断を下した。これは、不起訴処分の一つで、被疑事実は犯罪構成要件に該当するが、緊急避難、正当防衛などに当たる場合に下される処分だ。

 クララは、スマートフォン(多機能携帯電話端末)での文字メッセージ内容などを根拠に「性的羞恥心を感じ、契約を維持することができない。契約を取り消さなければ警察に通報する」という内容証明を送り脅迫したとして、父親とともに、所属事務所ポラリス・エンターテインメントを営むイ・ギュテ・イルグァン・グループ会長から告訴された。

 警察はクララ父娘を、起訴相当との意見を付し書類送検したが、検察はイ会長とクララの地位や年齢差、イ会長がクララに対し権力を誇示してきた点などから、クララが羞恥心を感じたと考えられ、契約解除要求も正当な権利の行使と判断。

 検察は被告訴人調査の過程で、クララがイ会長から脅迫されたという陳情を受け、イ会長を起訴した。イ会長は昨年8月にクララ父娘と会った際、クララにマネージャーとの関係を整理するよう求め「一瞬で首を切って追い出すことができる。障害者にしてしまうこともできるし、いくらでもできる」と脅迫したという。

 なお、これに先立ち、政府の防衛事業不正合同捜査団は、空軍の訓練装備導入事業をめぐり1000億ウォン(約108億円)相当の納品詐欺を行った容疑で、3月にイ会長の身柄を拘束し、起訴した。

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