【ソウル聯合ニュース】韓国映画「延坪海戦」(原題)が24日に封切られ、2日連続で観客動員数トップに立った。

 同作品は、サッカーのワールドカップ(W杯)韓日大会の熱気に包まれていた2002年6月に韓国領の延坪島付近の海上で発生した韓国と北朝鮮の銃撃戦、第2延坪海戦の実話を基に、国のために命を懸けた韓国兵とその家族、同僚、恋人らの姿を描いた。

 映画振興委員会の映画館入場券統合電算網によると、公開2日目の25日までで「延坪海戦」の累計観客数は33万3013人となっている。朝鮮戦争発生から65年にあたる25日には上映劇場と上映回数が増え、17万388人の観客を集めた。

 この日は国会議員会館でも上映され、多数の国会議員が観覧した。李明博(イ・ミョンバク)前大統領もソウル市内の映画館で鑑賞した。

 現時点では作品性より、マーケティングや政治的な要素が注目を集めている。

 当時の交戦の様子をリアルに伝えるため3D映像を用いており、足りない製作費はインターネット上で出資を募るクラウドファンディングで調達した。公開前には出資者や同海戦で戦死した韓国軍将兵の遺族、生き残った隊員、一般の観客を招いて大規模な試写会を開いた。試写会は国防部や合同参謀本部、海軍でも行われた。

 一方、劇中で合同参謀本部議長と国防部長官が戦死者の葬儀に参列せず、大統領は日本でのW杯閉会式に出席したことが描かれており、政治的にも物議を醸している。

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